■木戸ダムの特徴
木戸ダムのダムサイトはV字谷ですが、堤高93.5m堤頂長350mと大規模で堤敷が広くとれるため、施工の合理化を図りRCD工法を採用しています。
また、ダム本体のコンクリート運搬は、13.5t固定式ケーブルクレーン2基を配置し、作業の効率化を図ります。
なお、ダム本体及び工事用道路のコスト縮減を図りながら、四季折々の風光明媚な木戸川渓谷の自然環境を大切にしたダムをつくります。
RCD工法実施事例
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※RCD工法とは
RCD(RollerCompactedDam
-concrete Method)は我が国で開発されたコンクリート打設法で、ローラーやブルドーザ等の重機により、直接現場にコンクリートを打設する工法です。
施工性に優れているため、大量にコンクリートを使用するダムなどを造る場合は、時間 を大幅に短縮することが出来ます。
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■景観に配慮した工事用道路
木戸川渓谷の景観を配慮した工事用道路
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現場条件の厳しい急峻なV字谷地形山腹に、木戸ダム本体工事に着手するための工事用道路工事が着々と進められています。
これらの道路は、木戸川渓谷の美しい渓谷を通過するため周囲の景観に配慮してつくられました。
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■ダムサイトの地形地質概要
ダムサイト周辺は標高250〜300mのなだらかな高原状の地形で、ダムサイトの位置する谷は峡谷形をなしています。
ダム取付け尾根は比較的大きく、山腹斜面の勾配は30〜40度となっています。ダムサイトと貯水池周辺は阿武隈花崗岩で構成され、ダムの基盤は灰白色・中粒の角閃石・黒雲母花崗閃緑岩からなっています。
標高が高くなるにつれて風化層が厚くなり、高標高部では厚いマサが分布しています。
■重力式 コンクリート
ダムという形式
ダムというと、コンクリートによる巨大な構築物を想像しがちですが、岩石や砂れきや土を盛りたてて造るダムもあります。
ダムの種類は、大きく次の3つのタイプに分けられます。
(1)重力式
(2)ロックフィル式
(3)アーチ式
などがあり、そのうちのどれを選ぶかは、ダムサイトの地質、地形やダムの役割なども総合的に検討して、最もふさわしいタイプを決定します。
木戸ダムでは、基礎岩盤が堅固なことから、重力式コンクリートダムを選定しました。
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(1)重力式
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(2)ロックフィル式
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(3)アーチ式
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