福島県沿岸におけるメバルの生態および資源解析

根本芳春・石田敏則


1.
雌雄とも満2歳で全長約16p、3歳で20p、4歳で22pとなるが、5歳以上では雌雄間で年齢別平均全長に有意差(P<0.05)がみられ、雄は5歳以上で成長が停滞し、雌の方がより大きくなることがわかった。

2.GSIの推移、生殖腺の熟度観察から福島県沿岸におけるメバルの交尾期は11月前後、産仔期は1月前後であると推測された。

3.2004年の漁業種類別漁獲量は刺し網の割合が54%と最も高く、次いで釣りが40%、底びき網が4%であった。地域別では相馬が約82%、双葉が15%、いわきが2%であった。月別漁獲量と単価の変動には負の関係が見られた。

4.刺し網の操業日誌から求めたCPUEは、県中部以北に高い地点が見られ、夏季より冬季の方が沖合に数値の高い地点が見られた。

水揚げされたメバルの全長範囲は、15p前後〜30p台前半にあり、全体としては20p前後が最も多かった。また、漁獲加入は満1歳(年齢の起算日は1月1日)の冬季からみられたものの、本格的に加入するのは満2歳以降であった。

全長−単価関係では、全長22〜23pまでは急激に単価が上昇するが、それ以上のサイズでは低下する傾向が見られた。

7.2002〜2004年における年齢別漁獲尾数を推定した結果、全体的にみると漁獲割合が高かったのは2歳魚および3歳魚で、この2齢で全体の73.9〜80.5%を占めていた。

8.YPR等量線図を作成し資源診断を行ったところ、雌雄とも乱獲状態にあり、YPRを高めるためには、漁獲係数を下げるよりも漁獲開始年齢を引き上げることが有効と判断された。

9. 資源管理効果試算の結果、全長18p、20p規制とも管理開始10年後の漁獲量、金額は管理無しの場合に比べて減少した。漁獲開始年齢の引き上げは、2.5歳まで引き上げた場合が金額で1.23倍、3.0歳まで引き上げた場合が金額で1.34倍となった。また、努力量の削減は金額 で1.02〜1.04倍にとどまった。

10. 水揚げの増加のためには漁獲開始年齢の引き上げが最も有効であり、刺し網の目合い拡大や保護区の設定などによる小型魚の保護を検討する必要がある。

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