さけ稚魚の海水適応能力に関する研究 佐藤美智男・小野剛・佐藤仙太 さけ稚魚は、積算温度980℃の0.38gサイズの稚魚から生理的に海水適応能力を有しているが、血清Naイオン濃度では環境の変化に伴い大きく変化している。しかし、その影響によって、へい死には至らない。
積算温度980℃の0.38gサイズの稚魚を海水へ移行しても、放養後10分以内に生物餌料を活発に捕食し、比較的良好な成長が見られることから、生態的にも海水適応能力を有している。
海水へ移行直後から活発に生物餌料を捕食することから、放流場においては生物餌料が豊富なところであれば、0.38gサイズの稚魚でも放流種苗になり得ることが示唆された。
飢餓によるへい死状況は稚魚サイズによる大きな差は見られなかったが、この原因としては、0.39gサイズの稚魚は卵黄吸収が完全に終了していなかったため、残存卵黄のエネルギーが関与し、生残期間が伸びたものと考えられた。
本県の場合、放流場の餌料生物、水温条件等から河川と海面(松川浦内、漁港湾内)を比較すると、海面に有利性が見いだされる。