底魚情報−9
「平成15年9月〜平成16年6月の底びき網漁模様」と「ケガニの話」
平成16年7月7日


1.平成15年9月〜平成16年6月の底びき網漁模様(速報値、主要6港)

底びき網が2カ月の休漁に入りましたが、今期の漁模様についてお知らせします。

(1)今期の漁獲量は約9,700トン、金額は約34億円で前年同期に比べ量的に96%、金額的には87%にとどまりました。

(2)
漁獲金額を魚種別に見ると、今期も前期同様1位ヤナギダコ(6.0億円)、2位マダラ(2.5億円)、3位ナメタ(2.2億円)でした。

(3)これら3種を量的に見ると、ナメタは増減が少ないものの、ヤナギダコ、マダラは約500トン増加しました。ヤナギダコ、マダラは狙い操業が顕著化したことと、ヤナギダコはここ数年の発生が良かったこと、マダラは平成14年生まれが多かったことが反映しているものと思われます(底魚情報5、7参照)。

(4)一方、大きく減少したのは、メヒカリ、チダイ、マイカ、ヤリイカ、ヒイカ、マダコ等の来遊資源(流れもの)で、これらで約1,300トン、金額では約2.7億円減少しました。メヒカリは、本県海域の100m深水温が平成14年夏季以降低め傾向で推移したことが影響しているものと思われます。

*下表に今期1億円以上の漁獲があった魚種の漁獲量の推移を示します。

                                                                  

2.ケガニの話

 ケガニの漁獲量は、平成2〜5年には400トン前後、金額では3〜4億円もありましたが、これ以降減少し平成11年には60トン(5千万円)まで落ち込みました。しかし、ここ数年は漁獲量も増加傾向にあり、金額的にも1億円を超えています。
(1)常磐海域のケガニの生態は殆ど分かっておりませんが、いわき丸の底びき調査では、平成12年生まれと考えられるケガニが安定して採集されています。この調査経過について紹介します。

(2)
平成12年生まれのケガニは平成13年春から採集され始め、平成16年5月現在では平均甲長6cm弱になっています。この群の脱皮・成長は下表のとおりで、この夏〜秋に脱皮して7cm弱になり、漁獲され始めるものと思われます。
(3)また、下図は過去4年間における甲長3cm程度の稚ガニの採集状況ですが、平成12年生まれが多く、平成11、13、14年生まれは殆ど採集されておりません
(4)これらより、ケガニの漁獲量変動が大きいのは、発生が非常に不安定であるためと考えられ、発生の良好な年級を大切に利用することが重要です。なお、北海道等ではオスのサイズ規制の他、メスの漁獲を禁止する資源管理を実践しています。

  これらについて、ご意見、疑問点等ありましたら水産試験場 水産資源部(0246-54-3153)までご連絡願います。

戻る