底魚情報−1

「底びき網初漁状況」と「いわき丸底びき調査経過」

平成14年9月11日

 県内主要5港の底びき網の初漁状況(期間:9月1日〜4日)と「いわき丸」の底びき調査の経過についてお知らせします。

1.底びき網初漁状況

(1)漁獲量・金額(速報値)
・解禁後4日間の漁獲量は約140t、漁獲金額は約49百万円でした。
・対前年同期比は、漁獲量・金額とも106%でした(1日1隻当たりの平均漁獲量・ 金額で比較)。
・地区別の1日1隻当たりの平均漁獲量・金額は下表のとおりです。



(2)主要水揚魚
・小底の主要魚は、マコガレイ、ヒラメで、漁獲金額の6〜7割はこの2魚種で占めています。
・沖底の主要魚は、いわき南部では、ミズダコ(相双地区ではアマダコ)、メヒカリ、アジの順で、漁獲金額の約5割はこの3魚種で占めています。メヒカリの漁獲量は、今のところ前年並となっています。
・いわき北部、相双地区では、アカジマコ、アジ、アンコウ、ミズダコ(相双地区ではアマダコ)の順で、漁獲金額の約6割はこれらで占めています。
・アカジマコの漁獲量は、前年と比べいわき北部でやや多く、相双地区で前年並となっています。

2.「いわき丸」底びき調査経過 

 いわき丸では、定期的な底びき調査により、カレイ類を中心とした幼魚の加入状況を調査しております(調査海域:塩屋埼沖水深30m〜500m)。
 この時期、いわき南部以外灘操業中心のため、沖合性カレイ類(ヤナギ、ニクモチ、ナメタ等)の水揚げは少ないのですが、ヤナギ、ニクモチ、メヒカリについて底びき調査の経過を以下に紹介します。

(1)ヤナギムシガレイ
・漁獲量は、平成9〜12年には200t台の高水準で推移しました。
・これは、「平成6〜9年生まれ」の発生が良好であったためです。
・しかし、「平成10,11年生まれ」が少なく、平成13年には漁獲が落ち込みました。
・現在の漁獲の中心は、「平成12年生まれ(2才:19〜24cm)」で、それ以前の年級は少なくなっています。

底びき調査結果
今後、漁獲の対象となる「平成13年生まれ(1才:16〜18cm)」の加入状況は、発生の悪かった「平成11年生まれ(3才)」より良好で、昨年後半以降漁獲の中心となっている「平成12年生まれ(2才:19〜24cm)」と同程度と考えられます。

(2)ニクモチ(ミギガレイ)

・漁獲量は、150〜250t台で推移し、最近では150t前後で推移しています。
・現在の漁獲の中心は、「平成11年以前に生まれた年級(3才〜:17〜25cm)」と考えられます。

底びき調査結果
今後、漁獲の対象となる「平成13年生まれ(1才:14〜16cm)」の加入状況は、「平成12年生まれ(2才:16〜20cm)」より良好で、発生が良かったと考えられる「平成11年生まれ(3才:17〜22cm)」と同程度と考えられます。ヤナギムシガレイとは異なり「平成12年生まれ(2才)」の加入状況はやや悪かったと考えられます。

(3)メヒカリ(アオメソ属)

 漁獲量は100〜500t台と変動が大きく、最近は平成11年の約500tを最高に減少傾向。
メヒカリの成長と移動

毎年、春期に全長7〜9cm程度の新規加入群が見られる
↓        
この群は年内12月には全長13〜14cm程度になる

この群は、翌年9月頃まで見られるが、これ以降採集されない 。
また、成熟した個体が採集されない

本県海域で産卵はしない?

漁獲量は暖水年に好漁の傾向

メヒカリは他の海域(南)から来遊しているようだ?

底びき調査結果

 「平成14年春に加入したメヒカリ」は、「平成13年春に加入したメヒカリ」と同程度の量と考えられます。
水温の暖かい年に好漁となる傾向があるメヒカリですが、本年前半の100m深水温は、2月に「平年よりやや低め」になった以外、ほぼ「平年並」で経過しています。暖水年ではありませんが、水温条件は平年並で推移したと考えられます。


 ヤナギムシガレイ、ニクモチ(ミギガレイ)、メヒカリ(アオメソ属)の調査経過について紹介しました。
 いずれも、これから漁獲の対象となっていく幼魚の状況ですが、この調査結果が漁獲とマッチするか、今後の底びき調査、市場調査、漁獲量調査の中で明らかにしていきたいと思います。
 これらについて、ご意見、疑問点等ありましたら水産試験場 水産資源部(0246-54-3153)までご連絡願います。

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