沼の内の水祝儀
(福島県いわき市平沼の内字代ノ下)
 
沼ノ内の水祝儀
 
 火伏せの神として信仰の厚い、いわき市沼の内の愛宕神社では、1月15日に浜役の指示のもと、青年団員によって「水祝儀」(水かけ祭り)が行われます。
  まず、無病息災のまじないとして大根判で参列者全員の額に墨をつけます。次に水祝儀が始まりますが、社殿の前に約3m四方に砂が敷き詰められ、その四隅には、笹竹を立てて注連縄が張ってある中に、前年中に結婚した初婿が浴衣を着て立ちます。青年団から指名された桶取りは、めいめい手桶に井戸から水を汲んできます。この間、一同は「アリャーサーノ エー」と声をそろえてかけ声をかけており、水が運ばれると謡役が「愛宕参りに袖も引かれた、それも愛宕のご威光でしょうが。」と歌い終わった瞬間、四隅から一斉に水をかけます。1回目は足に、2回目は肩から下に、3回目は頭からと、全く同様にして3回かけます。3回目がかけ終わると初婿は走って数百メートル離れている諏訪神社の弁天橋に行き、6mの青竹に色紙の注連を下げた「まで竹」から注連や笹をもぎ取ります。すると青年団員や一般 人も加わり、壮烈な奪い合いとなりますが、これは豊作豊漁のお守りになるという言い伝えがあるからです。
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