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●特別支援学校での研修U

 
10月に続き特別支援学校での研修がありました。今回は知的障がい特別支援学校でしたので、彼女の学校と、同じ障がいのある子どもたちが学んでいる学校です。

始めの頃なかなか打ち解けてくれなかった子どもたちも、徐々に彼女を受け入れてくれていったようです。
他校との交流会があった時のことです。会場の隅で彼女の膝に座り抱っこされた後、他校の子どもたちのところへ向かう子どもがおり、研修を担当してくださった先生からは「安心できる場所があったからこそ、その子どもは新たな場面へ向かって行けたのではないか」とのお話しがありました。
そんな小さな積み重ねから、彼女と子どもたちの距離は徐々に縮まって行ったのでしょうか。

 研修最終日は、子どもたちと「クスクス」を作る計画を立てたようです。
「クスクス」とはアラブ地方などで食べられている料理で、原料が小麦からできている小さな粒状のものを蒸かし、羊肉と野菜を少々辛くしたトマトソースで煮込んだものをかけて食べます。国によってはスパイスのみでトマトベースではないものや、野菜を細かく刻んでしまうものなど様々なようです。
チュニジアではこの他、羊肉の代わりに魚や鶏肉を入れたり、結婚式ではバターと砂糖で味付けした甘いものが出されたり、みじん切りにした野菜とニンニク・スパイスを少々入れただけのシンプルなものなどがありました。

魚のクスクス

鳥のクスクス
結婚式の甘いクスクス
クスクスを細かくして仕上げに天日干ししているところ

 今回のために、彼女は骨付きの羊肉を準備したのですが、骨がなかなか切れずに包丁が一本だめになってしまったようです。チュニジアでは日本のような刃先の鋭い包丁にお目にかかることが無く、まな板も殆ど使うことがありません。家庭用の普通の包丁で骨付き肉を切ったり、野菜は殆ど手で握った状態で切っていくこと(千切るに近い状態)が主流だからでしょうか。以前チュニジアでの活動中、配属先の学校で調理員の方が突然休みになり、彼女たちと学校の調理場に立って、急遽子どもたちの給食を作ったことがありました。その時、時間もなく包丁がもっとあればと思い、急いで私の自宅へ行き日本製の包丁を持って来ました。包丁は彼女の目に留まり「それ貸して」と彼女は包丁を縦に持ち、勢い良く缶詰を開けるのに使い始めました。勿論、あっという間に刃が欠けて行きました・・・。本当に豪快な使いっぷりなのです。

 調理もなんとか無事に終了し、終盤はあくびをしている彼女。こんなに大量のクスクスを作ったことが無いので、うまく作ることができるか心配で昨夜は寝不足になってしまったと言います。試食では、子どもたちは辛さ控えめのクスクスを堪能しているようで、彼女も一安心したようでした。

 今回の特別支援学校での研修では、「先生方がとても良く子どもたちを理解していると感じた。とくに自閉症の子どもに対して、予定を分かり易く示し、一人ひとりの体調に合わせて休息を取りながら学習を進めていく様子を見ていてそう感じた。」と言います。
素晴らしい先生方に囲まれ、彼女は子どもたちと接する時、優しい笑顔になり、さっと腰を落とし、子どもたちと目線を合わせてじっくりかかわっていました。本当に貴重な体験をさせて頂いていたのだと思います。


 その他今月は、いろいろな方に「テレビ見たよ!」と声を掛けられました。それは、先日福島県に居る外国人による弁論大会があり、それがニュースで放送された為でした。彼女は日本語と福島弁を駆使して、思いの丈を話したようです。さまざまな国からの留学生や研修生との交流にもなり、とても楽しんだようです。さらに県庁での中間報告会もあり、センターの先生方に文章をまとめて頂きながら、なんとか報告書を作成したようです。ご覧下さい。

 また、空手に興味があるらしく、チュニジアに居る時から「日本に行ったら空手をやりたい。」と言っていた彼女。念願かなって空手を始めたようで、益々充実した毎日を送っているようです。

(16−2 養護 柳沼 江梨子)

中間報告会の報告書はこちら

 
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