法令点検(定期内部点検)推進プログラムに関しては、ジャマイカにはFactory Regulation 1961という工業関連に関する法令があり、ボイラーの年1回の定期内部点検はこの法令にて定められています。この法令は、ジャマイカがイギリスの植民地だった頃に作られたものであり、イギリスがほぼ全てをジャマイカに導入したような法令です。
赴任当初、ボイラーの法令に関して、保健省内のメンテナンススタッフに幾度か尋ねたことがあったのですが、誰もが、ジャマイカにはボイラーの法令は無いと言っていました。そのため、赴任して半年以上、法令が無いものかと思っていましたが、ボイラーの代理店のオーナーと話をしている時に法令の存在を知ることができました。
これらの認知度は、保健省内にほとんど無かった為、1年を超えても内部点検が行われていないボイラーが多く、せっかく計画していても、ガスケットやパッキンなどが手に入らないと、延期になり、時に中止になるケースを見かけます。これらを監視する仕組みが無いので、行なわなくても、外部から勧告を受けることも無く時間が過ぎていき、リスクが増していく状況が考えられます。法令には、違反に関する罰金についての記載がなされていることを調べましたが、実質的に機能しているとは言えない状況です。

仕事後のひとこま
しかしながら、ボイラーの定期内部点検は、法令があるから、やらなければいけないというより、最低1年に1回の内部点検は、爆発などの重大な事故を避ける為、効率の良い運転状態を保つ為、ボイラーの機器の寿命を延ばす為に、必要な点検であります。実際に、いままで内部点検でボイラーの扉を開放してみると、煙管に黒い灰がびっしりと詰まっていて通風状態がとても悪く、非常に危険な状況に陥っていたことも数回ありました。
保健省には財政的な問題もありますが、今後、大切なことは、省庁として法令や内部点検の重要性の認識を基に、年間の点検計画を作成し、その上で、内部点検を行なえる人材の育成、予算の配分、部品の手配を行っていくことであります。残りの任期、現場スタッフから上層部に対して、これらの提案と協力を継続して行なっていきたいと考えております。これらが将来的に持続可能となる事を残り3ヶ月の課題として取り組んで行きたいと考えております。以上までが、活動の報告になります。

職場前、学校帰りの小学生達、 皆元気いっぱい!
現地の人たちとの交流に関しては、私の場合、首都型のアパート生活の為、近所の人々は、現地の方というより、海外からジャマイカに移り住んできた方が多く、なかなか交流をもてないでいますが、日常から挨拶をするようにしています。仕事の仲間に関しては、HFMUスタッフや各病院のボイラースタッフを家に招き、日本食を紹介したこともありました。
キリスト教が盛んなジャマイカの現状を知るために、日曜日、教会に連れて行ってもらったこともありました。また、仕事が終わってから、親の仕事が終わるのを待つスタッフの子供達や職場近くの学校帰りの小学生と敷地内でミニサッカーをすることも時々あります。仕事以外でジャマイカの人たちとコミュニケーションをとることも、とても面白いものです。
また、今年4月にソフトボールチームを紹介してもらってから、毎週土曜日、自分でもプレイを楽しみ、また、少年野球の指導のサポートなどを行なっています。高校生が大会へ出場する際の指導サポートなども行ないました。自分が長年野球をやってきたことが、こういう形で役に立ててうれしく思っています。

軍基地内グランドでのソフトボールの練習風景
決して競技人口が多いわけではなく、初心者からベテランまで様々ですが、肩の強さ、打球の飛距離は目を見張るものがあります。女子ソフトに関しては、ナショナルチームがあり、チームのコーチの方が、レベルアップの為に力を注いでいます。道具等手に入りにくい状況で、上達の障害になっていますが、週末はジャマイカでのソフトボールおよび野球の発展に、わずかですが貢献したいと思っています。
最後になりますが、こちらに来ていろいろと有意義な経験をすることができ、とても感謝しております。活動に関しては、私が帰国した後、今まで行なってきた活動が目に見える形になり、万事すべてよしという所までには決していきませんが、レポートに記載した事柄が2年間の活動の集約であり、これらが帰国前までまとめ上げる事ができれば、保健省が将来的に礎を築く上で、役立つであろうと考えております。
実際の所、ジャマイカは中進国ではありますが医療レベル、サービスに関しても、ともに不十分であり、人材面、財政面にて、当面、急速なレベルアップは難しい面もあります。医療施設部門に関しても、急速なレベルアップは、望めませんでしたが、将来に託す想いで、残りの任期、活動を行いたいと思っています。