choubo 2008.02.05

∴ 蒙 貞瑩

団らん  ▼ 心を癒す福島の春色  ▼ プロフィール  



交流員より


団らん


 鍋料理、たこ焼き、ソムタム、ヨーグルトサラダ、いか人参、香菜(シャンツァー)アイス、プラン、白きくらげスープ、揚げ餃子と焼き餃子……。これらのメニューがどの国のパーティーで出した料理だか知っていますか。
 実際にこれは1月26日に福島県庁国際課が行った「春節パーティー」で五つの違う国出身の人が作った料理です。
 1月26日は中国の年に一回の重要な伝統祝日「春節」でした。それで、料理持参の春節パーティーの開催が提案されていました。ですから、今までの人生に一番有意義で特別な春節を過ごすことができました。
 その日はちょうど月曜日で、皆仕事があったので、食べ物の用意がなかなかできなくて、だいたい前日の日曜日に支度をしました。そして、その夜の6時に「弁天寿寿喜」というお店に寄り集まり、18人の参加者が全員揃ってから、皆さんの乾杯でパーティーを始めました。お店屋さんが出してくれたのは牡蠣鍋料理と茶碗蒸しで、そのあと、皆さんの自慢料理が相次いで登場していました。まずは舞衣さんが心を込めて作ったお好み焼き、高野さんが作った芸術品のような綺麗なヨーグルトサラダ、昌美さんからのいか人参でした。

▲すみれさんのギョ−ザと舞衣さんのお好み焼き
▲ヨーグルトサラダ
▲いか人参

更に木村さんと北條さんがたこ焼きとソムタム(タイのサラダ)を作り始めました。次いで、ブラジル留学生のすみれさんからのブラジル風の揚げ餃子とアルゼンチン留学生マリアさんからのフラン(アルゼンチンプリン)で、最後は憲夫さんオリジナルのおいしいコエンドロアイスでした。メインメニューからデザートまでは一つずつ提供者によって紹介され、ここも面白くて、皆さんの笑い声が絶えずに耳にしていました。その日、私も手作りの焼き餃子と白きくらげスープを用意しました。

▲タイのサラダ
▲フラン
 パーティーにはお酒はもちろん欠かせないです。理英キャップからは日本酒、課長からは湖北省のお酒「白曇辺」(42度)、留学生からはブラジルのお酒で、そのほか、ワイン、ビール、ジェシカさんの旦那さんが作ったブラジルのcaipirnhaというお酒などもありました。まるでお酒の鑑賞会のようになりました。最初は皆さんが飲みすぎると、酔いやすくて、翌日の仕事に影響があるとちょっと心配していましたが、全員が酒豪のようにいくら飲んでも平気に歓談を続けていました。
 こうして、よもやま話をしながら、飲んだり笑ったりして、まったく時間の経過に気付きませんでした。9時半ごろに皆さんは一本締めでパーティーを終わろうとしていました。しかし、余興がまたあるように違う国の形式で何回も閉会式を繰り返し、お店から出て、楽しんで帰った時はもう夜10時になりました。
 たぶん私にとって、これは本当の春節を過ごしたようで、その夜の喜びもあと何日も続いていました。実は中国も日本も「団欒」という言葉があり、中国語には「トァン・イェン」と言い、日本語には「だんらん」と言い、漢字は違いますが、同じく家族同士や親しい物たちが集まって楽しく時を過ごすことを指しています。両国の国民も同じように団欒を重要視しています。とりわけ大切な祝日です。今年の春節は家族はそばにいなかったですが、親しくて面白い皆さんのおかげで、大変有意義な春節を過ごせて、本当にありがたくて、とてもよい団欒だったと思います。



▲ みんなで

 

 

【文:蒙 貞瑩】

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 心を癒す福島の春色

 去年の4月9日に東京に着いた時のことをまだ覚えています。その夜、私と他の国際交流員が仕事用のスーツを買うために、一緒にスーツの売店に行きました。ある売店で試着した時、靴のまま試着室に入りました。これを見ていた店員さんに「お客さん、靴を脱いでください。これは失礼ですよ」と言われて、本当に恥ずかしく思って、ずっと謝っていました。日本人が部屋でも食事のところでも靴を脱ぐのは習慣だと前から聞いていましたが、試着室までとは思わなくて、中国の習慣と同じだと間違えたので、失礼な行為をしました。これは日本での初めてのカルチャーショックでした。
 4月11日に福島に来た時はもう春の時期でしたが、冬の余寒はまだまだ感じさせられました。日本に来てから、私は完全に文化の違いからくる違和感に陥っていたので、まったく道路の両側に咲き始めた桜の花に気付きませんでした。初めて福島の春のプロローグを感じたのは花見山での花見でした。
花見山と道端の桜
 福島に来てから間もなく、うちの課長、主幹とキャップに連れていただいて、花見山を見学できました。その日は山の百花はまだ満開とは言えなかったです。しかし、もう心を奪っている景色になりました。色とりどりで美しいサクラ、ウメ、モクレン、ナシ、レンギョウなどの花を楽みながら、課長、主幹の花見山についての紹介を聞いていました。一番びっくりさせたのは花見山のすべての花がなんと一人のおじいさんに数十年にわたって、植えられたことでした。このおじいさんのことに感心し、花見山の景色が一層きれいに思われました。初めてそんなにたくさんの桜が見られたので、もう完全に仰天の状態になって、日の下に輝いていて、純粋でやさしいピンク色を眺めているうちに、もう時間も悩みも忘れてしまい、ホームシックもその時からだんだん癒されていました。
 そのような中に、周りのピンク色がだんだん多くなっているある日、通勤しようとしていた時、アパートから出たところの前の道に満開の桜と天地がすべて晴れ渡った画面が目の前に現れ、晴空の下に遠くの山、浅緑の橋、赤色系の建物と歩む道と近くの咲き誇る桜が一体となりました。ああ、この二本の桜がいつの間にかそんなに綺麗に咲いていたかと思ったとともに、なんとなく桜の『一期一会』を理解できました。ただ十日間の短い花期なのに、この貴重な時期に自分の美しさを人々に見せるため、精一杯で咲いているのです。私のこの一年間もまさに『一期一会』ではないか、今出会った人と事が一度しか来ないではないか、とその時に思いつきました。そう、後悔のないようにこの一年を送りたいと心を決めました。そう思ったら、憂鬱な思いもどこかへ消えていきました。すると、思わず鞄の中からカメラを出して、その画面を撮りました。心でこのワンシーンを撮っておいて、いつか自分がまた落ち込んでいる時、その時の明るい画面と気持ちを思い出せば、きっと勇気を出して前向きになれるでしょう。
 今考えてみると、その違和感を解消できたのはたぶん福島の春色のおかげでした。

【文:蒙 貞瑩】



▲住んでいるアパートの近く

 

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