|
福島県立会津統合病院(仮称) 基本計画(概要) |
PDF版はこちら
→ 概要
→ 全文 |
平成19年3月 福島県病院局
T 全体計画
1 基本方針
県立病院としての役割、地域の医療需給、医療を取り巻く環境を踏まえ、日進月歩の医療技術や将来の医療需要・医療サービスの質的変化に対応できる、質の高い医療機能を持った地域の中核病院として、その使命を担いえる病院として整備する。
@地域に信頼され親しまれる病院
会津地方の県民すべての医療・健康の支えとして、安全で安心な医療を提供し、患者サービスのより一層の向上を図る病院
A専門特化した高機能の病院
患者の立場を尊重した質の高い医療サービスを提供し、地域の医療機関や行政機関等との連携をより一層の強化を図る専門特化した高機能の病院
B効率性・経済性を発揮できる病院
整備や運営にかかる費用をできるだけ抑制し、常に公営企業としての経済性を発揮しながら、患者の医療ニーズに応え、患者の満足度を高められる病院
2 統合病院の機能及び規模
(1)診療科(医療法施行令に基づく標榜科 17科)
内科、呼吸器科、消化器科、循環器科、外科、整形外科、心臓血管外科、皮膚科、泌尿器科、婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、精神科、リハビリテーション科、放射線科、
麻酔科、歯科
<関連診療科の連携協力による医療提供体制>
地域・家庭医療センター : 家庭医の育成、家庭医療の普及など
ハートセンター : 心疾患、循環器疾患に対する専門的な医療を提供
消化器センター : 消化器系のがんを中心とした専門的な医療を提供
脊椎・関節センター : 整形外科領域の専門的な医療を提供
呼吸器・感染症センター : 呼吸器系疾患及び感染症に対する専門的な医療を提供
(2)病床数
300床(一般270床、ICU・CCU6床、結核16床、感染症8床)
(3)診療機能
@急性期医療の充実
・ 専門特化した高機能の病院として、地域医療機関との連携のもと、高度な医療をより多くの県民に提供する急性期医療を強化
・ 統合病院の持つ機能に合わせた救急医療の充実
Aへき地医療支援の充実
・ へき地医療機関への医師等医療スタッフの派遣や応援等を行う機能を充実
・ へき地医療の確保・充実を図るため、県立医大と連携し家庭医等を育成
Bがん医療の充実
・ がん診療連携拠点病院としての機能を整備し、消化器系、呼吸器系、乳腺、前立腺の
がんを中心に、外科的治療、抗がん剤治療、放射線治療等を組み合わせた質の高い集
学的治療や緩和医療を提供
C政策医療への対応
・ 結核、感染症病床をもつ会津地方唯一の医療機関として、良質かつ適切な医療を提供
(4)その他
@アメニティの向上
・ 患者本位の快適な療養環境を提供するために、アメニティ(快適性)の向上を図る。
A医療情報システムの導入
・ 患者サービスの向上、業務の効率化及び経営の健全化等を図り、病院全体の機能を
向上させるため、医療情報システム(電子カルテ等)の導入を図る。
3 整備に向けた取組み
@ 今後、本計画をもとに基本設計等を進めるとともに、並行して業務運営面の検討を行っていくこととする。
A 医師を始めとする医療スタッフの確保・充実や県立医科大学との連携強化等について具体的に取り組んでいくものとする。
B 経営形態(地方公営企業方式、地方独立行政法人方式、指定管理者方式など)についても引き続き検討していくものとする。
U 部門別基本計画
(1)外来診療部門
・ 予約制の拡充を図り、患者を待たせない医療を提供
・ 外来化学療法(抗がん剤治療)、ペースメーカー外来などの特殊外来の実施
・ 土日・夜間診療の実施について検討
(2)病棟診療部門
・ アメニティの向上、プライバシーの確保を考慮し病室は個室及び4床室で構成
・ 麻酔科医、精神科医、看護師等を中心としたチーム医療による緩和ケアを提供
(3)救急診療部門
・ 心臓血管・循環器疾患等本院の医療機能に対応した2次救急医療体制を整備
・ 高速交通網やヘリポートを利用した広域的なエリアからの救急搬送にも対応
・ 第二種感染症や大規模災害時の救急患者の収容や診療の体制を整備
(4)手術部門
・ 高度医療に対応した安全で効率的な手術、腹腔鏡などによる低侵襲手術、日帰り手術
及び短期入院手術を積極的に実施
(5)人工透析部門
・ 患者需要、周辺の供給状況に応じた診療体制を整備
(6)画像診断・放射線治療部門
・ デジタル化に対応した機器及び設備の整備と放射線科医師の読影、レポート作成等により効率的な画像診断を実施
・ 放射線治療機器の導入による高度ながん医療の提供
・ へき地医療機関との間でネットワークを活用し画像診断を支援
(7)内視鏡部門
・ 高度な診断、治療法に対応するための体制の整備
・ ポリープ切除などの内視鏡的治療の実施
(8)リハビリテーション部門
・ 心疾患リハビリなど急性期リハビリテーション中心の体制を整備
(9)薬剤部門
・ サテライトファーマシー(病棟薬局)の設置とチーム医療の一員としての専門性の発揮
(10)臨床検査部門
・ 迅速な検査体制の構築とがん細胞診断及び迅速病理診断ができる体制を整備
(11)輸血・血液管理部門
・ 院内の輸血に係る業務の一元管理による安全性の確保と血液の効率的な利用
(12)栄養管理部門
・ NST(栄養サポートチーム)活動などを通じ栄養面から治療に参画
・ 選択メニュー(週3回以上)や郷土食、行事食の実施
(13)健診部門
・ 人間ドック(日帰りドック)やがん精密健診等を実施
(14)安全管理・経営企画部門
・ 医療事故や院内感染防止のための体制を整備し病院全体の医療安全機能を向上
・ 経営分析、業績評価等をもとに健全な経営を実現するための体制を整備
(15)へき地医療支援・地域医療連携部門
・ 家庭医の養成と家庭医療の普及
・ へき地医療機関への医師等医療スタッフの派遣、調整
・ 地域医療機関との連携の強化と医療相談など様々な相談に対応できる体制を整備
(16)教育・研修部門
・ 患者に対し高い専門性と適切な医療を提供できる医療人を育成する教育・研修の実施
・ 各職種がキャリア別・階層別・専門別に目標に向かって自己研鑽できる教育システムを構築
V 施設整備計画
(1)建設地の概要
・ 所在地 会津若松市河東町谷沢字十文字地内ほか
・ 敷地条件 市街化調整区域
・ 敷地面積 約50,000u
(2)施設整備の基本的な考え方
@建築延床面積 約23,500u
A経済性、効率性を考慮した施設整備
B患者の療養環境に配慮した施設整備
C安全性、機能性を備えた施設整備
D医療環境・医療制度の変化に対応できる施設整備
E地域性に配慮した施設整備
F情報システムの整備に対応した施設整備
G病院機能評価の認定基準を満たす施設整備
(3)その他
@ヘリコプターの離発着スペースの確保
A十分な駐車場面積の確保
W 経営収支見通し
(1)前提条件
・ 収益・費用は、本院がその機能を充分発揮し、不採算部門の医療を担いつつも収益性の向上を図っていくという考えの下、黒字自治体病院の事例等を指標として用いながら設定した。
・ 想定事業費は、同規模自治体病院の事例等を基に設定した。ただし、設計、発注を通じて可能な限り建築等工事費の縮減を図るとともに、医療機器等についても現2病院の使用可能機器を極力移設し新規購入を抑制するなどして経費の縮減を図ることとする。
(2)収支見通し
・ 収支見通しは、開院5〜6年後まで施設・設備・機器等の初期投資に伴う減価償却費の負担が大きく、当初から内部留保資金は発生するものの、純損益では損失が発生し、新規導入機器等の減価償却が終了する平成30年度から利益が発生する試算となっている。
・ 今後の施設整備や運営等の詳細な検討に当たっては、その内容に添って収支見通しを随時算定し、経営的な視点からの検討を加えながら、収益性向上と費用縮減に向けた取組みの強化はもとより、初期投資を可能な限り縮減することによって減価償却費を抑制し、更なる損益の改善を目指して進めていくこととする。