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常任委員会調査特別委員会定例会別

白石卓三委員長 委員会名 農林水産委員会
委員長名 白石卓三
定例会 平成14年9月
委員会開催日 平成14年10月7、10日
所属委員 (副委員長)渡部勝博
(委員)遠藤保二 神山悦子 渡辺重夫 櫛田一男
 鈴木武男 望木昌彦 井戸沼俊頴
◎農林水産委員会(白石卓三委員長)

 委員会は、 知事提出議案第1号のうち本委員会所管分外4件及び請願を審査した。

 主な質疑応答は次のとおり

問 滝川ダム関連事業について、 公共事業評価委員会の意見の内容を聞きたい。

答 平成12年に滝川ダムの評価を受けているが、 営農計画及びダム本体に係る事業費等の見直しを行った結果、 総事業費は濁水処理対策等について新たな基準に対応した工法を採用したため増加しているものの、 工法変更等によるコスト縮減を図っていること及び富岡町における農業振興を図るためには恒常的な水不足を解消する必要があること、 また環境影響評価調査を行っていること、 さらには進捗がおくれていたつけかえ道路の完成が平成13年度に見込まれることなどから事業を継続するという審議結果を得ている。 附帯意見として、 引き続きコスト縮減に努めること、 県の対応方針としてはコスト縮減に努めながら早期にダム本体工事に着手し、 平成19年度事業完了を目指すものとされている。

問 今の農業情勢から見て受益面積は妥当なのか。

答 地元においては、 恒常的な渇水被害を解消したいということで営農にも意欲的であるので、 所定の期間内に速やかに工事を完成していきたい。

問 県単治山費については、 財源として公共事業等維持補修基金繰入金が計上されているが、 この基金を使った事業は他にはないのか。

答 同基金を充当するのは県単治山費の中の治山施設管理事業のみで、 その他にはない。

問 農業改良資金貸付金について、 平成13年度の貸付実績は。

答 件数で44件、 金額で1億7,744万6,000円の貸し付けになっている。

問 地域用水環境整備事業の内容は。

答 同事業は、 農業水利施設が持つ環境機能を有効に生かして地域住民に活用していただくという趣旨で実施している事業である。

問 同事業の中で、 郡山市の荒池についてはどのような内容か。 また、 その他にもあるのか。

答 荒池については、 富栄養化等により水質汚染が進んでいるため、 水質浄化設備等を導入した。 今までは臭気に対する苦情もあったが、 現在は住民からの苦情は一切なく、 また修景に配慮した整備をしたので、 地域住民に修景・環境施設として利用をいただいている。 そのほか、 郡山市では地元から要望があり、 昨年度万海池の計画を実施しているが、 引き続き採択に向け努力していく。

問 無登録農薬について、 県内の農家ではどの程度利用していたのか。

答 県内に無登録農薬を扱っている業者はないが、 山形県等の業者から無登録農薬を購入した農家が4件あり、 プリクトランやダイホルタンという農薬を桃、 リンゴ、 西洋ナシ、 野菜等に使っており、 一農家が落下防止剤としてナフサクを使っていた。

問 表面に出ない部分はないのか。

答 無登録農薬については、 全国の輸入業者なり販売業者を農薬取締法違反という形で警察が調べ、 1件ごとに販売先をチェックした結果として本県に入ってきたのが4戸ということであるので、 使用生産農家等がすべて把握されていることから見れば、 陰に隠れたものが存在するとは考えていない。

問 再発防止策は。

答 5月に県北の農協の野菜から残留農薬が出てきたこともあり、 農薬の適正使用に対する啓発事業を行っているが、 その結果として全農家に対する農薬の安全・適正使用についてのリーフレットの配布、 同時に県段階で関係機関・団体から成る農薬適正使用推進会議を設け、 安全な農産物を出荷すべく進めている。 また、 各地方段階の推進会議も開催していただき、 関係機関・団体が一体となって進めている。

 また、 推進会議とあわせて防除歴の指導等に取り組む農協に対する助成措置も講じながら適正使用を進めていくとともに、 分析のための一部支援のための助成も仕組んでいる。 そうしたことを継続的に行いながら、 あわせてエコファーマーの育成により生産者自身の意識も高めながら、 安全な農産物の生産に努めていきたい。 さらに、 今回の無登録農薬の問題を契機に、 農薬が登録されていない作物について、 試験研究の中で農薬の登録促進を行っていきたい。

問 今年4月の凍霜害を踏まえ、 災害については、 経験則だけでなく、 長野県のように細かく気象状況を把握する体制が必要になってくるのではないか。

答 4月末の凍霜害については、 今までにない西南暖地型の凍霜害ということで、 山梨、 長野に職員を派遣し、 細かなメッシュの対応や防霜材、 簡易な点火剤の使用について研修してきている。 凍霜害については、 台風やひょう害と違い、 人的努力によってある程度防げるということで、 それに向けて来年度展開すべく検討している。

問 果樹地帯に防霜ファンを設置してはどうか。

答 防霜ファンは、 県内では34カ所、 約17haに設置されているが、 10a当たり1.5〜2台、 約40〜50万円の経費になる。 最も安上がりなのは重油をたく方法で、 1セットで約2,000円、 10a当たりで30カ所程度に設置したとして、 約6万円になる。 ただ、 常襲地帯では割高になるので、 どういう方法が低コストかを含めて現地で検討している。

 また、 今までは気象協会のアメダスにより20km四方のメッシュで最低気温の予測を行っていたが、 今回の凍霜害を契機に、 そのます目を小さくできないか検討中である。 さらに、 最低気温が予測できれば点火剤等でかなり被害が軽減できることもあり、 県内のベンチャー企業等で新たな資材を開発中であるので、 今後果樹試験場と連携しながらテストを行っていきたい。

問 来年度の当初予算で極力対応してほしいが、 来年の霜には間に合うのか。

答 事業によって着手できる時期は違うが、 まずはできるだけ早く手当てのできる方法、 特に国庫事業の場合にはすぐというわけにはいかないので、 16年作からということであれば、 15年作にどう対応するかも含めて詰めていきたい。

問 農薬適正使用推進事業の内容は。

答 1つは啓蒙のためのポスターを含め、 県安全推進適正推進会議の設置運営に係る経費である。 さらに、 農薬の適正使用のための散布歴の作成については、 CDソフトの中に品目名や薬剤名、 使用量等を入力すれば、 それが適正かどうか瞬時に診断できるものを配布したい。 また、 農協等が自主的に安全を証明するために農薬分析を行う経費について、 9月補正では秋冬野菜産地の農協を中心に7農協に対して経費を助成したい。

問 中山間地域総合整備事業の梁川町の件について、 現在の進捗状況は。

答 総事業費が14億3,000万円で、 平成13年度までに8億4,100万円が支出済みであり、 進捗率はおおむね6割程度になっている。

問 地域用水環境整備事業の保原町の件について、 金額が変更になっているが、 その内容は。

答 当初3,150万円の事業費であったが、 メニュー事業の進度を促進するために8,500万円に増額して完成に向けて努力している。

問 先般、 委員会で京都に調査に行った際に、 市場関係者から地域全体が集団で無農薬、 低農薬を標榜しながら、 互いに声をかけて取り組めば、 いい野菜ができるのではないかという話があったがどうか。

答 今までも農薬の適正散布については営々と指導を行ってきているが、 今回の補正では、 それをより徹底するための予算等も計上した。 ただ、 それを継続することが大事であるので、 各地方の適正使用推進会議等を通じながら徹底を図っていきたい。

 また、 産地、 地域としての取り組みが必要であるが、 例えば会津のトマト産地や県北の果樹産地においては、 農薬散布等を減らしながらエコファーマーにも取り組む動きが出てきており、 来年あたりは、 産地全体としてエコファーマーが出てくるのではないかと考えている。

問 農薬の誤飲や意図した飲用など、 直接的な農薬による事故の発生件数を把握しているか。

答 飲用事故等については掌握していない。

問 どこが把握しているのか。

答 薬務課で把握しているかと思う。

問 農薬取り扱い上非常に重要なことだと思うが、 対策はないか。

答 農薬の適正な保管・管理を通じて、 薬務課と連携して対応していきたい。

問 県内における事業実施中の農免道路の箇所数は。

答 平成14年度現在で27地区が実施中である。

問 予算のぐあいはどうか。

答 平成13年度までで約45%の進捗状況で、 今年度の事業費が全体で15億9,450万円であるから、 残年数が約5年程度という感じである。

問 工事が中途半端になっている地区はないか。

答 例えば共有地などで権利関係が複雑で登記に至らない筆などについては、 課題解決後に工事に着手することが原則になっているので、 現場にはそうしたところも見受けられる。

答 用地問題が解決すればそこはやっていく方針か。

答 用地買収等の手続が簡単に、 あるいは時間をかけても完了できればそのルートをとりたい。

問 グリーンツーリズムの入り込み状況は。

答 グリーンツーリズムインストラクター833人が世話した受け入れ者数は、 平成13年度で19万6,000人となっており、 そのうちの55%程度がファミリー、 若者が5〜6%、 中高年齢者が17〜18%、 小中高校生が23%という状況になっている。

問 グリーンツーリズムコーディネーターはどのような仕事をするのか。

答 各種の農業体験施設等が点在していること、 町村の中でもそうしたことが盛んなところもあればそうでないところもあるので、 コーディネーターがその仲立ち役になり、 どうすればいい農業体験ができるか、 小中高校生であれば、 その地域でどのように農業体験を行えば効率よく、 あるいは総合的な学習の時間として有効に活用できるかなどのコーディネートを行っている。

問 19万6,000人の入り込みによる経済効果は。

答 本県は、 農家民宿や農家民泊という形態よりも、 宿泊については各温泉や公共宿泊施設という形が主流になっているので、 一般的に農業経済効果と言われるものは持ち合わせていないが、 19万6,000人が入って、 何らかの農産物を買っていただければそれなりの農業経済効果はあったと認識している。

問 その後の農産物の購入等につなげていくきっかけ・コネづくりにグリーンツーリズムは非常に大きな役割を果たすと思うがどうか。

答 今までは農産物を出す一方だったが、 野菜や果物は熟したものを畑で食べていただくのが最もおいしいので、 都会から農村に来ていただき、 一番おいしいものを食べていただければ、 都会に帰ったときには福島の桃やトマトでなければならないということになると考えており、 グリーンツーリズムはその部分をねらいの1つとして進めている。 現在、 小中学校生の入り込み率が上がっているが、 その児童生徒が将来カップル、 家族で来ていただければ本県農産物のPRに最もいい効果が上がるのではないかと認識しており、 現在小中学校生の体験学習のルートづくりや商品化に努力している。

問 農家民宿は難しいと思うが、 待っているのではなく、 出前のような形でやっていくべきではないか。

答 農家民宿については、 旅館業法等に基づく宿泊客に対する安全性確保のための設備投資に経費がかかるということで、 一般の農家はなかなか対応できず、 グリーンツーリズムが盛んな地域であっても旅館等に流れている傾向にあるが、 現在のところは旅館に宿泊していただき、 農業体験はその地域一帯で福島の農業を知っていただくという形で努力している。

 なお、 小中校生の農業体験については、 福島探検という冊子を作成し、 今年4月から首都圏の小中学校約7,000校に配布し、 福島の魅力を発信している。

問 一般治山費について、 防災対策総合治山事業が増額、 地すべり防止事業が減額など、 各事業ごとにそれぞれ増減があるが、 この主な理由は。

答 国に対して予算要求していたが、 各事業ごとに予算内示額の増減があったので、 それにあわせて予算の中身を変更させていただき、 事業を実施したい。

問 国は土木事業をふやし、 造林事業は減らしていく傾向なのか。

答 林野関係の公共事業は、 造林、 林道、 治山という項目があるが、 当初予算においては治山、 林道事業を薄く、 造林費を厚くする予算を編成し国に予算要求したが、 思惑どおりの国の内示を受けることができず、 このような結果になっている。

問 それは、 指摘のとおりということか。

答 そういうことではなく、 程度問題だと考えている。

問 滝川ダムについて、 工事請負契約が提案されているが、 将来の事業費の見通しは。

答 滝川ダムについては当初計画が155億円で、平成12年度に変更したが、 その時点で約313億円、 現在は334億500万円になっている。 工事には、 ダム工事とつけかえ道路工事があり、 つけかえ道路工事は平成13年度で完了しているが、 県道との共同工事ということで、 工法、 ルートの変更があり、 これが増額要因になっている。

 ダム本体工事については、 当初が109億円、 計画変更時には昭和62年から平成10年までの経過年数による自然増等により109億円が155億1,900万円となり、 この計画変更時と現在では若干の増はあるが、 ほぼこれで大幅な増はなく、 適正に執行できると考えている。

問 この工事請負契約は107億円でいくのか。

答 これはダムの本体工事であり、 このほかダム全体が完了するまでの附帯工事も含め、 ダム工事の総事業費で165億100万円で完成する予定であり、 トータルとしては334億500万円となる。

問 その内訳は。

答 ダム本体工事費が165億円、 既に完了した道路等については124億円であり、 約半分は既に道路工事として事業を実施し、 完了している。 それらをトータルして334億円の全体事業費になる。

問 その金額は、 議会の了承を得ないでやってきたのか。

答 ダム本体工事を発注するに当たって、 6カ年の債務負担行為をお願いしており、 その際の全体事業費は334億500万円ということで了解を得ている。

問 これよりふえずにやっていける見通しか。

答 その予定である。

問 有機農産物等の認定を受ける過程で、 農家はどの程度負担するのか。

答 有機農産物の認定については、 1つはJAS法に基づく有機農産物があり、 この認定は、 国に申請して登録された認定機関が行う。 また、 本県独自の特別栽培認証制度については、 現在4つの認証機関に申請して認証を受けることになるが、 その申請に当たっては、 実態としては1品目当たり4〜20万円程度かかっているようである。 したがって、 普通のつくり方よりは経費が余計にかかるので、 それを販売代金で回収できるかなどの問題があるが、 きちんとした認証に基づく特別栽培農産物ということで出荷できるので、 そうしたことで取り組んでいただきたいということで今進めている。

問 プラン21では本県の農業粗生産額の目標を3,600億円としているが、 現状はどうか。

答 平成12年度は、 菌たけ類も含めて全体で2,700億円という現状であり、 基準年次である平成11年度2,865億円に比べかなり落ちている。 内容的には、 米の価格の低下、 さらには野菜、 果樹については、 収量的にはかなりとれたが、 単価が低かったために、 花が若干ふえた程度で、 全般的にはつらい結果になっている。 平成13年度の粗生産額については、 まだ統計の方からは出ていないが、 販売農家1戸当たりの農業所得の前年対比から推測すると、 全般的には12年度をやや下回ると想定している。

問 目標達成のための方針を問う。

答 現況値の2,800億円から全体で740億円程度を伸ばしていくが、 その中で最も大きな部分としては、 園芸作物を400億円伸ばしていきたい。 内容的には、 面積を拡大して生産量の増加を図ることは生産構造等から難しいので、 野菜では施設化を図るなどして出荷時期を広げていく中で単価のとれる生産方法、 花については一定程度今後拡大できる品目を伸ばしていく。 果樹についても偏っている品種構成の是正や一部施設化等により伸ばしていくということで、 3A運動の前半5年間の中で環境に配慮した園芸作物の生産を最重点項目に置き動いていく。

 その他の部分については、 米については生産調整の中でおおむね横ばい、 畜産については特に肉用牛、 豚の部分で180億円の増を見込み、 豆類や菌たけ類で合計740億円弱の上乗せを図るべく、 平成13年度が1年目ということで各種施策を講じている。

問 遺伝子組みかえの現状はどうか。

答 遺伝子組みかえ食品については、 大豆等で非常に問題になった反面、 国内産大豆に追い風が吹き、 ある面では非常に歓迎された。 現在は、 大豆等についても価格が落ち着き、 むしろ低い状況に落ちている実態にある。 特に食料に関しては、 遺伝子組みかえに対する消費者のアレルギー、 問題意識が非常に強く、 現在全国の試験研究機関では、 食品に関する遺伝子組みかえ技術を花等の遺伝子操作の手法に切りかえて実施しているのが実態であり、 食品を取り上げている事例は極めてまれになっている。 本県の場合は、 遺伝子組みかえ技術に係る試験研究の見直しを行っており、 今後どのようにするか検討中であるが、 有効な手段であることから、 食料として取り上げるかどうかは別として、 手法としては取り上げていきたい。

問 滝川ダムの工事請負契約について、 JVのトップが他県企業では、 県民感情はしぼんでしまうが、 今後の考え方は。

答 滝川ダムについては、 ダムの堤高が74mほどの非常に高度な技術を要するものであったので、 ある程度の技術要件を付して一般競争入札という形で求めた。 6JVの応募があり、 指摘のようなJVが落札しているが、 その中にも地元の建設業者が構成員として入っている。 今後については、 地元の技術力も相当高まっているので、 積極的に活用してきたい。

問 農業経営の構造が大きく変化する中で、 各農林事務所に対しどのような営農指導を行うよう指示しているのか。

答 従来の農業は、 つくったものは売れるのが基本であり、 いかにして多収穫をするかということで頑張ってきたが、 一定のレベルで食料そのものが過剰になってきた中で、 需要も大きく様変わりしているにもかかわらず、 供給側の態勢は何ら変わっておらず、 まさに売れないものをまだつくっているということで、 供給側としては相当大きな構造改革を行わざるを得ない。

 具体的には、 需要に見合ったものをつくるのが基本であり、 自分だけがつくればいいということでは成り立たない。 そうした意味で、 米については大きく見直しの問題が出てきている。 政策として生産調整は行わざるを得ないが、 行っても米は生産量が多く、 市場原理を働かせれば米価は下がるのが当然である。 ただ、 真剣に生産調整に取り組んでいる農家にはそれなりの生活保障を行い、 やる気のある人が農業を背負う仕組みをつくるという考え方から農業・農村を変えざるを得ないということで、 今国の米政策の見直しがその方向性を出したところである。 全体的なそうした流れの中で、 大きく施策転換せざるを得ないことなどを農家にも理解していただけるような指導体制をとっていきたい。

問 自由に生産させず、 計画的に生産するという仕組みは、 経済学の概念から言えばどうなるのか。

答 自由に生産しても構わないが、 需要供給の中で大きくアンバランスが生じた際に、 需要がさほどなければ幾ら供給しても一定量しか買ってもらえないので、 市場原理が働けば当然価格は急激に落ちていく。 それを防ぐためには政策的にバランスをとらざるを得ない。

問 生産を抑制し、 統制していくということか。

答 施策的に生産者の理解の上に立ってバランスをとらざるを得ないということで、 今までは生産調整でやってきたが、 今までのやり方が農家に相当大きなダメージを与えているので、 それをどう仕切り直すかが今後の大きな課題だと考えている。

問 食肉流通センターにおける肉のラベルの張りかえについては、 どのように考えているか。

答 当部が所管するJAS法上は原産国、 輸入物であれば輸入国と名称が記載されていれば済むということで、 JAS法上は触法問題は特に発生しない。 ただ、 食品衛生法上は賞味期限なり品質保持期限等の関連は出てくると思う。

問 道義的責任を含め、 責任の所在を明らかにすべきと思うがどうか。

答 消費者に対する道義的な責任は大きな問題としてあるので、 そうした面できちんとした指導はしなければならないということで、 当部としても直接関係する団体であるから徹底した指導はこれまでも行ってきたが、 消費者を欺く行為であるので、 今後こうしたことが絶対にないよう指導していく。

問 社長が責任をとるべきではないか。

答 団体の意思としてどう対応するのかということがまずあるので、 役員会等の場でどのように対応するのか見守っていきたい。

問 国の米政策のまとめに向け、 生産県である本県としては、 米については国が責任を持って買い上げ、 国内産米による安定供給に努めるよう意見を言うべきではないか。

答 基本的にあらゆる農産物は、 需要に見合った生産をしなければ消費者・国民の理解は得られないと考えており、 生産者団体・生産者も需要に見合ったものをつくることについては賛意を示している。 平成7年度からミニマムアクセス米が入ってきている中で、 業務用向けには約36万tが平成12年度までに入っているが、 海外援助用にそれを大幅に上回る約121万tを向けている。 基本的には、 海外援助用米は当初の需給計画には入っていないので、 本来は政府の国内備蓄米を回すのが筋であるが、 それをミニマムアクセス米で回しているので、 需給計画に影響は与えていないと国では言っている。

 また、 米対策の研究会の打ち出した方向は、 価格も含めて需要に見合ったものをつくることであり、 その中では短期的にはつくり過ぎて価格が下がることがあるかもしれないが、 中長期的には一定の幅を持って収束するのではないかという見通しが出ている。 ただ、 そういう中で、 地域を支える稲作の担い手が経営的にダメージを受けては困るので、 あわせて経営所得安定対策を講じ、 価格が下がった場合の補てんも検討されている。 県としても、 7月の政府要望の中では生産者が自分の経営判断で選択できる仕組みを要望しており、 あわせて価格が低下した場合にはセーフティーネットとして経営所得安定対策も講じるよう要望している。

問 国の米対策をこのまま進めれば、 農家が壊滅的な打撃を受けるのではないか。

答 米政策が大変な転換期に来ている中で、 稲作を将来的にも担っていこうという農家が頑張っていける条件、 環境をどうつくるかが今問われている。 売れる米づくり・流通については、 いろいろな選択肢が出てくる中で、 市場原理とのかかわりでどういう方向に持っていくか、 あるいは稲作農家が経営判断の中でどういう選択が可能か、 急激な価格変動に対してはセーフティーネットをどう設けるかということなどがあるので、 県としても今後の具体的な議論をしっかり見据えて臨んでいく。 国が一方的に責任を放棄することはあってはならず、 一定の役割をきちんと担うことは必要であるので、 そうしたことを踏まえて意見を述べていく。

問 プラン21では、 米の価格を横ばいと見ているということであるが、 米政策の中間取りまとめの影響はどのように考えているか。

答 米生産については、 作付面積では平成11年の現況値に対し平成22年の目標値は、 約3,000haの上乗せを見ているが、 県としては、 面積は若干ふえるが、 量的には多収をねらわず、 環境に配慮した減農薬や減化学肥料、 有機なり直播栽培の中でできるだけ低コストで環境に優しい方向に生産を持っていく中で10a当たりの収量はむしろ下がると考えており、 価格的には横ばいをねらって付加価値の高いものを生産していきたい。

問 本会議で、 県産の安全な小麦粉を使って学校給食用のパンを製造するという答弁があったが、 試験場で改良した新品種の活用について、 今後の計画と見通しを問う。

答 県産の新品種は東北214号という系統であり、 これについては昔の東北農試 (現在は国の独立法人) で育成した系統である。 今まで県産の小麦については、 パンにできるような品種としてはアオバコムギという品種があったが、 非常に雪に弱いという欠点があった。 214号はその欠点を補い、 なおかつパンにできる性質を持っている。 今後はもう少し試験を詰め、 来年早々に品種登録に向けて作業を進めていく予定であり、 その後学校給食等への活用を図りたい。 また、 喜多方ではこれを使ってラーメンをつくろうという動きになっており、 現地の圃場に展示圃を設け、 作付をふやしていく動きも出ている。

 ただ、 これを学校給食に移していくにはもう少しハードルがある。 我々でやれる作業は、 これを品種登録して普及させていくところが主であり、 関係部局との協力を図りながらさらに進めていきたい。

問 作付面積をどの程度にするという計画はあるか。

答 本県はちょうど梅雨が停滞しやすい地域ということで、 今まで何度かチャレンジしたが、 うまくいかなかった。 今回新しい系統が出てきたので、 1つの転作作物という位置づけができればと考えている。 県内でつくられた品種が地産地消ということで利用できれば大変よいことであり、 推進していかなければならないことだと考えているので、 問題点も多いがチャレンジしていきたい。

問 学校給食については、 農業サイドからも意見を言う必要があると思うがどうか。

答 学校給食会や教育委員会とはいろいろな連携を図っている。 その中で、 今年度から県産の小麦を使って給食に麺を供給するということで、 県産の小麦を約90t使用してブレンドしている。 こうした事例を初めとして、 いろいろな形で連携を図りながら取り組んでいきたい。

問 米飯給食の回数増については、 どのように考えているか。

答 米飯給食は、 現在週2.9回となっている。 現在県としては県産米の消費拡大のため毎月8日をごはんの日と定めているが、 そのうち11月8日と12月6日の2日間について、 パンと米の差額を県費で補助しており、 これを契機として各学校での取り組みをふやしていただきたいと考えている。

問 滝川ダムの受益面積は。

答 817.6haである。

問 総事業費が334億円として、 1ha当たり幾らか。

答 単純に計算して、 1ha当たり4,000万円となる。

問 受益者負担は何%か。

答 ダム、 水路については12.5%になっている。 ただし、 基幹水利施設であるので、 直接農業者の負担はなく、 関係町村が負担する。

問 農業粗生産額はピーク時で幾らか。

答 昭和60年代に4,000億円台であった。

問 園芸生産はどの程度の伸びになっているか。

答 平成2年に1,000億円強の実績があったが、 その辺がピークかと思う。

問 その他の項目は伸びていないか。

答 工芸品目、 特に桑、 コンニャク、 葉タバコが生産面積自体が減っていることから落ちてきている。 畜産については平成12年度の現況値は約520億円であるが、 昭和60年には約810億円の実績があった。

問 農業粗生産額のとらえ方は、 どういうとらえ方か。

答 農水省の統計情報事務所の発表値であり、 庭先の価格に生産量がかけられて推計された数値と理解している。

問 宅配等で販売している金額は捕捉しているのか。

答 どこまで捕捉しているかということはあるかと思うが、 記帳を依頼する農家を県内に何戸か置き、 その推計値をベースにしながら、 補足的に各市場等の流通箇所のデータを入れて総合的に推計していると聞いている。 具体的に宅配分がどこまで入っているかについては、 正確な捕捉は難しいが、 全体の傾向としてはおおむね反映されているのではないかと考えている。

問 当面は3,000億円を突破するという目標を立てて総力を挙げて粗生産額の向上に取り組むべきではないか。

答 非常に消費面、 価格面で厳しい中で、 将来に向かって農業振興をどう図っていくかが大きな課題である。 そういう中で、 本県は特定の作物に絞った形での振興を図るという点では非常に難しいものの、 逆に多様な作物に取り組めるという特徴があり、 多品目にわたって各地域の条件に見合った形でどう振興を図っていけるかがポイントになる。 そういう点で、 農林事務所単位で地域の特徴を生かした、 農業で頑張る担い手の考えをうまくサポートできるような取り組みを積極的に行っていく必要があると考えている。 また、 園芸生産は大きな柱であるので、 1億円以上の生産額を目指す177団地を選定し、 そこを重点的にフォローアップすることを1つの大きな柱として取り組んでいきたい。

 もう1つは、 大市場におけるブランド確立ということで、 安全・安心ということを踏まえながら、 消費者ニーズにこたえる生産供給に取り組んでいく一方、 地元流通の確立という意味では、 地産地消をプラン21実現に向けての戦略的な位置づけをしながら進めていきたい。 販売チャンネルはいろいろな形があり得るが、 農業者、 生産者の意識革命という上では、 直接消費者と対面して交流・販売していく中から、 いろいろな生産・販売のノウハウがストックしていけると考えている。

 いずれにしても、 大きな流れをつかんでシーズ(種)を大きく膨らますため、 例えば育種の問題をとっても、 新品種の開発が花開く時期をちょうど迎えているので、 そうしたことも他の産地との差別化の中で十分生かしながら取り組んでいきたい。


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