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(平成18年2月8日 更新)
知事記者会見録  

知事記者会見(当初予算発表)
 2月2日(木)14時00分〜14時40分  場所:県庁応接室


発表事項 平成18年度当初予算の概要等について

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発表事項
 
平成18年度当初予算の概要等について

知事
 平成18年度当初予算の知事査定を終了しましたので、その概要を発表いたします。

《予算編成の基本的考え方》
 はじめに、予算編成の基本的な考え方について申し上げます。

 昨年末に決定された来年度の地方財政対策においては、地方税及び地方交付税などの一般財源総額は本年度と同額程度確保されることとなりましたが、本県の税収は地方財政対策で示されたほどの伸びが期待できないことや、社会保障関係経費など義務的経費の増加が見込まれることから、引き続き厳しい財政環境の中での予算編成となりました。

 このため、平成17、18年度を「緊急対応期間」と位置付けた「財政構造改革プログラム」に基づき、あらゆる工夫による歳入の確保に努めるとともに、更に徹底した歳出全般にわたる見直しを進めたところであります。

 また、限られた財源や人的資源を最大限に生かした県政運営を進めるため、知事部局の職員定数を来年度からの5年間で350人削減する条例案を2月定例県議会に提案するとともに、県立医科大学及び会津大学の法人化を進めてまいります。さらに、新たな行財政改革大綱を本年度内を目途に策定し、行財政運営全般の更なる改革に取り組んでまいります。

 一方で、このように厳しい財政状況にあっても、県政の様々な分野において直面する課題に適切に対応していくことはもとより、地方分権の進展を見据えた本県独自の施策展開など、大きな時代の変化に的確に対応していくことを基本として、予算編成に臨んだところであります。

 地方分権の取組みにより我々が求めるものは、「選択の自由」ではなく「変わる自由」「変える自由」であり、国に対し更なる裁量権の拡大や税財源の移譲を求めていくとともに、自らの政策形成能力を高め、地方の実情をよく知るからこそできる独創的な施策展開を更に積極的に進めてまいる決意であります。

 特に、新長期総合計画「うつくしま21」の重点施策体系の見直しを踏まえ、「子育て支援など次代を拓く仕組みづくり」「過疎・中山間地域対策」「安全で安心なともに生きる社会の形成」「活力ある個性豊かな社会の形成」「循環型社会の形成」の5分野を重点推進分野と位置付け、部局の枠を超えた視点から横断的な取組みを推進することとした結果、重点推進分野においては、64件の新規事業の構築につながりました。



《予算の主な内容》
 このような考え方の下に編成した予算案の主要な施策について申し上げます。

[子育て支援など次代を拓く仕組みづくり]
 はじめに、重点推進分野の「子育て支援など次代を拓く仕組みづくり」は、急速に進行する少子化に対応するため、仕事と子育ての両立を支援し、また、これからの社会を支える豊かな人間性や社会性をもった人材を育成するなど、安心して子どもを生み育てることのできる環境の整備や人づくりに関する施策であります。

 まず、深刻化する少子化問題の打開策を見出すため、新たに保健福祉部に次世代育成担当の理事を配置するとともに、部局横断による専任チームを立ち上げ、諸外国の成功事例等も研究しながら、子供の多い世帯に対する経済的支援や子育てしやすい職場環境づくりに取り組む企業に対する支援など、本県独自の対策について秋口までを目途に検討を進め、速やかに実行していく考えであります。

 当面、児童相談所に里親コーディネーター等を配置し、子どもの養育が困難な家庭に対して、里親委託等も含む子育て支援を行うとともに、仕事と子育ての両立に取り組む認証企業に対して、金融面からの支援を行ってまいります。

 また、地域で子育て支援活動を行うリーダーの養成や多様な保育サービスの充実によって子育ての負担感の緩和を図るとともに、5月第4週の「子育て週間」などの啓発活動等を通して子育てしやすい県づくりの気運を盛り上げてまいります。

 学校教育につきましては、昨年を地方分権時代の教育元年と位置付け、本県独自の取組みを進めてまいりましたが、本年4月には、双葉地域において、連携型中高一貫教育により、国際的視野を持って様々な分野で社会をリードする人材を育成する双葉地区教育構想を実行に移し、県全体の教育改革に結び付けていきたいと考えております。

 また、この構想と連携して4月からスタートする日本サッカー協会の「JFAアカデミー福島」においては、フランスサッカー連盟とも協力関係を強めながら、全国から選ばれた中学・高校生を対象としてサッカーの技術のみならず、一人ひとりの人間性を高める指導が行われ、世界レベルで活躍する選手の育成が図られるものと期待しております。これらの生徒を受け入れるための施設整備や、親元を離れて生活する子どもたちのサポート体制について、地元自治体とも協力しながら万全を期してまいります。

 さらに、学校の授業と通信教育の連携による学力向上支援策として、ITを活用した学習サポートシステムを南会津地域の小・中学校をモデルに構築し、全県的に広げてまいります。

[過疎・中山間地域対策]
 次に「過疎・中山間地域対策」については、少子高齢化に加え、都市部への人口流出等により急激に人口減少が進む一方で、首都圏では多くの人々が地方の豊かな自然や伝統文化を求めており、さらに今後、700万人におよぶ、いわゆる「団塊の世代」が一斉に定年を迎えることから、本県へのUIターンや二地域居住のニーズが高まるものと予測されます。このため、首都圏におけるPRや相談窓口の設置等により、本県への定住・二地域居住の促進を図るとともに、様々な事業により更なる交流人口の拡大を促進してまいります。

 また、高度情報化が進展する中、携帯電話サービスの通話エリア拡大のための県単独補助事業に加え、新たな社会資本である光ファイバ通信基盤整備に取り組む市町村を支援する新規の県単独補助事業を創設し、過疎地域等における情報通信格差是正に努めてまいります。

 さらに、へき地医療支援機構を核として、医師確保活動やへき地診療所等への医師の派遣、へき地医療従事者と医学生との交流を行うとともに、県立医科大学において研修医等のホームステイ型の医学教育研修を進めるなど、本県独自のへき地医療対策を推進してまいります。

[安全で安心なともに生きる社会の形成]
 次に「安全で安心なともに生きる社会の形成」については、まず、県民の安全・安心の確保を総合的に推進するため、未然防止の観点を加えた「リスク管理」の強化に取り組むとともに、日本海溝・千島海溝周辺型の地震を想定した沿岸自治体の行う津波避難計画や津波ハザードマップの作成を支援するほか、災害時の助け合いに資する地域間交流を促進するため、本県と繋がりの深い首都圏の地方自治体等と県内市町村や民間団体のネットワークづくりなどを推進いたします。

 また、全国的に健康不安が広がっているアスベスト問題への対応につきましては、県民からの相談受付け、建築廃材の発生及び処理過程におけるアスベスト飛散防止対策や県有施設のアスベスト除去などに取り組むとともに、市町村が行う民間住宅におけるアスベスト含有に関する調査等について、支援してまいります。

 さらに、救急医療の核となる救命救急センターの医科大学附属病院への整備を進めるとともに、ドクターヘリの導入に向け、ヘリポート整備に着手するほか、公的病院からの医師派遣要請等に応えるため、県立医科大学の医師を20名増員いたします。

 そのほか、人権尊重に基づくともに生きる社会環境づくりを推進するため、本年4月からの障害者自立支援法の逐次施行への適切な対応を図るとともに、障がい者の地域生活を支援するため、既存施設を利活用した施設整備等に対して、ふれあい福祉基金を活用した本県独自の補助制度を創設するなど、地域生活移行プログラムの着実な推進を図ってまいります。

[活力ある個性豊かな社会の形成]
 次に「活力ある個性豊かな社会の形成」では、まず、まちづくりにつきましては、昨年、持続可能な歩いて暮らせるまちづくりの考え方に基づき、小売商業施設の適正な配置を目指した「商業まちづくりの推進に関する条例」を全国に先駆けて制定したところであり、今年10月の施行に向けて、条例並びに「商業まちづくり基本方針」の周知に努めるとともに、市町村が行う基本構想の策定や各種推進施策に対して必要な支援を行ってまいります。

 また、中心市街地における公共施設等の整備に対する支援を行い、街なかの賑わい創出に取り組むほか、人と車が共生し、人と人がふれあう、賑わいのある、新しい時代にふさわしいまちづくりの在り方について検討してまいります。

 21世紀は暮らしの中で、スポーツと文化が重要な意味を持つ時代であるとの認識の下、それぞれの地域におけるスポーツによる地域文化を創造し、地域活性化を促進するための取組みを支援するとともに、2009年に猪苗代町で行われるフリースタイルスキー世界選手権大会の開催準備を進めてまいります。

 また、本年は日本とEUの相互理解の促進のため、「EU・ジャパンフェスト」が本県で開催されます。その一環として、日本とEUの著名な写真家が撮影した本県の写真の展覧会を行い、異なる文化に対する理解を深めるとともに、本県の豊かな自然、多様な暮らしや伝統文化などの魅力を再発見する契機にしたいと考えております。

 産業の振興につきましては、首都圏において、農産物も含めた県産品に対する消費者等のニーズを把握し、販売を促進するため、新たに大型店舗内にアンテナショップを設置し、ふくしま産品の情報発信拠点として展開を図ります。また、上海にふくしま産品の展示・販売及び商談会を行うためのチャレンジショップを設置し、中国での新規取引先の開拓、販路の拡大などに積極的に取り組んでまいります。

[循環型社会の形成]
 次に「循環型社会の形成」については、まず、高層湿原を中心とする貴重な自然の宝庫である尾瀬が、昨年、ラムサール条約に基づく「国際的に重要な湿地」に登録されました。今後とも、関係県、地元市町村等と連携しながら豊かな自然を次世代に引き継いでいくための活動を進めるとともに、尾瀬地域を独立した国立公園とするよう取り組んでまいります。

 国が昨年発表した水質調査結果で、湖沼では猪苗代湖が3年連続で全国第1位となりました。このようなすばらしい水環境を今後とも保全していくため、猪苗代湖及び裏磐梯湖沼群の富栄養化防止対策として、下水道などの排水処理施設における高度処理施設の整備に対し助成するなど、引き続き水環境保全対策に万全を期してまいります。

 また、河川の水源がほとんど県内にあるという本県の特性を踏まえ、昨年から取り組んでいる総合的水管理につきましては、本年は治水や利水、環境保全対策を含めた全体計画を策定しその周知を図るとともに、産学民官連携による調査等を行いながら、モデル流域計画の策定に着手いたします。

 さらに、行政、事業者、民間団体等、あらゆる主体が幅広く連携しながら取り組んでいくための指針となる「福島県循環型社会形成推進計画」(仮称)を策定いたします。この計画には、本県が目指す循環型社会を表すのにふさわしい「もったいない」という言葉をキーワードとして盛り込み、県民主導の「もったいない」運動を支援してまいります。

 また、本年4月から導入する産業廃棄物税につきましては、産業廃棄物の排出抑制、再生利用等による産業廃棄物の減量や適正処理の推進に充てることとしており、森林環境税につきましては、荒廃が懸念される水源地域の森林など公益性が高い森林の整備推進、間伐材など森林資源の利用促進をはじめ、循環型社会の形成に寄与する施策を実施してまいる考えであります。

 そのほか、本県独自の「ふくしま型有機栽培」等に取り組む産地の育成を図るとともに、県自らが登録認定機関となって、人と環境にやさしい安全・安心な有機農産物等の生産拡大を進めてまいります。

 なお、この取組みを一層推進するため、認定申請手数料等につきましては、平成20年度までの3年間は無料とする考えであります。


 続きまして「うつくしま21」の基本施策体系に沿って主要なものについてご説明いたします。

[人に関する施策]
 まず、「人」に関する施策では、本県を担う人材の育成と県民一人ひとりの能力が発揮できる環境づくりを行うものであります。

 本年4月に公立大学法人へと移行します県立医科大学及び会津大学につきましては、自主性・自律性を発揮させることによって、教育研究レベルの更なる向上や地域貢献の一層の充実を図ってまいります。また、会津学鳳高等学校及び併設中学校につきましては、平成19年度の開校に向け整備を進めるとともに、双葉地区教育構想に基づき学科転換する富岡高校の施設整備を行ってまいります。

 全日本合唱コンクール全国大会において、郡山第二中学校が3年連続で最高賞の文部科学大臣賞を受賞するなど、改めて合唱王国ふくしまの名を全国に知らしめましたが、平成19年度から継続的な開催を目指す、全国初となる「声楽アンサンブルコンテスト全国大会」に向けた準備を進めるとともに、平成20年度に本県での開催が内定した「第20回全国生涯学習フェスティバル」の開催に向け、準備を行ってまいります。

 また、少子化が進展する中、公共的な教育機関である私立学校の教育条件の向上と経営基盤の安定、さらには保護者の経済的負担の軽減のため、私立学校に対する助成の充実を図ってまいります。

[くらしに関する施策]
 次に「くらし」に関する施策では、県民の生活交通対策について、新たにデマンド型乗合タクシー等の事業も支援の対象に加え、地域の実情に応じた主体的な生活交通の確保が図られるよう努めてまいります。

 また、介護予防事業や総合相談・支援事業等を担う保健師等専門職に対して、専門的な研修等を実施し、高齢者が住み慣れた地域で一貫した在宅介護サービスの提供が受けられる体制の確立に努めるとともに、今回税源移譲された特別養護老人ホーム等の施設整備を進めてまいります。

 県立病院につきましては、「県立病院改革実行方策」に基づき取組みを進めているところであり、会津統合病院(仮称)を会津地方全域の県立病院等のネットワークの中核となる病院として整備するため、基本構想等の策定を進めるとともに、用地取得に着手いたします。

 さらに、安全で安心して暮らせる地域社会の実現に向け、警察官40名の増員をはじめ、地域のボランティア活動との連携を強化するなど、地域と一体となった犯罪抑止対策の推進や治安維持機能の一層の充実を図ってまいります。

[産業に関する施策]
 次に「産業」に関する施策では、中小企業の経営基盤の強化に向けた総合的な支援及び資金供給を行うことにより、創造性と活力にあふれた本県産業の振興と雇用の確保に積極的に取り組んでまいります。

 また、質の高い起業者を育成し活力ある企業等を輩出するため、研究開発段階から事業化まで総合的な支援を行うとともに、本県産業の基盤を成す「ものづくり」振興のため、「うつくしいものづくり」の理念の普及を図ってまいります。

 さらに、昨年、本県への企業立地が大幅に増加したことを踏まえ、更なる地域産業の振興や雇用の創出を図るため、本県の強みを生かした戦略的な企業誘致を展開してまいります。

 農林水産業につきましては、専任の農業構造改革担当理事を配置し、環境にやさしい売れる米づくりなどの水田農業アクションプログラムに基づく取組みを更に強化するとともに、4月にオープンする農業総合センター(仮称)を技術開発の核として、21世紀の本県農業の一層の振興を図ってまいります。 

 また、認定農業者の育成や経営改善に向けた支援、新たな就農希望者への啓発活動や技術・経営面の指導などを進めるとともに、安定的・効率的な地域営農の構築を積極的に進めてまいります。

[環境に関する施策]
 次に「環境」に関する施策では、地球温暖化の影響が一層顕在化する中、京都議定書が発効したことなどを踏まえ、二酸化炭素排出量削減のための行動モデルを策定し、省資源・省エネルギーの更なる啓発を図るとともに、新エネルギーの導入促進、バイオマス利活用の推進、ペレットストーブの率先導入、二酸化炭素吸収源としての森林の適切な整備・保全を推進するなど、引き続き地球温暖化防止対策に取り組んでまいります。

 また、本県の優れた景観の保全と創造を推進するとともに、河川等の水質保全と生活環境の改善を促進するため、浄化槽、農業集落排水処理施設及び下水道施設の整備を継続的に推進してまいります。

[基盤に関する施策]
 最後に「基盤」に関する施策であります。
 高速交通体系の整備及び高度情報化の進展に伴う生活・経済圏の拡大や、本格的な地方分権時代の到来により、県境を越えた広域的連携がさらに重要となっている中、隣接県とも連携しつつ、福島空港の就航先である中国・韓国に加え台湾などにも情報を発信し、観光誘客等を促進するとともに、専任の空港担当理事を配置し全庁的な連携体制のもと、福島空港の利活用促進対策の一層の強化を図ってまいります。

 社会資本の整備につきましては、地域間交流の基盤となる道路や港湾の計画的な整備を進めるとともに、県民の安全・安心の確保を図るため、身近な生活基盤の維持・改善を図ってまいります。

 また、急速に発達しているIT社会に対応した社会資本の整備を推進するため、携帯電話の不通話地域の解消や光ファイバ通信基盤の整備を県単独の補助制度により、積極的に支援してまいります。

 以上、安全・安心の確保など県民生活に密接に関連する課題に的確に対応することはもとより、地方分権の進展を踏まえ、様々な分野において本県の将来を見据えながら、全国に先駆けた取組みを展開するという考え方に立って、厳しい財政状況にあっても本県独自の施策を積極的に推進する予算として編成した結果、平成18年度一般会計当初予算の総額は、 8,709億2千9百万円となるものであります。

 続きまして、県政の諸課題に迅速かつ有機的に対応するための主な執行体制のうち、特に外部人材の登用について申し上げます。

 まず、農業総合センターの所長については、センターの様々な機能を総合的にコーディネートできる人材の外部登用を検討いたします。更に公的病院からの医師派遣要請に対する調整を行う「医師派遣調整監」を年度内を目途に設置するほか、情報政策推進に向けた「情報推進監」の外部登用について現在検討をしております。

 以上が平成18年当初予算及び執行体制の概要であります。


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