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(平成17年11月30日 更新)
知事記者会見録  

知事定例記者会見
11月21日(月)14時00分〜14時30分
場所:県庁応接室

発表事項
1 平成17年度12月補正予算の概要について
2 男女共生ふくしまサミット(仮称)について

質問事項
1 三位一体の改革について
2 県民等保護計画について
3 耐震データ偽造問題について
4 新型インフルエンザ対策について



 
発表事項

1 平成17年度12月補正予算の概要について
知事
 平成17年度12月補正予算の査定を終了しましたので、その概要を発表いたします。

 今回の補正の主な内容としましては、
 まず、ともに生きる社会の実現を目指し、障がい者の自立と社会参加を促進するため、既存の建物を活用して障がい者の日常生活を支援する施設を整備する場合に、経費の一部を補助することといたしました。

 次に、地域医療の実情や住民の医療ニーズへの理解を深めることを目的として、研修医等がへき地等の一般家庭でホームステイをしながら、診療等の能力向上を図る医学教育研修事業について、必要な経費を計上いたしました。

 次に、道路や河川など県民生活に密着した基盤の改善について、県民の安全・安心を確保する観点から、緊急に対応が必要な事業について、所要の経費を計上いたしました。

 そのほか、人件費につきまして、職員給与の改定等所要見込みによる減額を行うことといたしました。

 以上により、一般会計における補正予算の総額は、3億8千6百万円で、本年度予算の累計は、9,298億6千万円となります。


2 男女共生ふくしまサミット(仮称)について
知事
 来年2月5日に、ビッグパレットふくしまにおいて、女と男の未来館5周年記念事業「男女共生ふくしまサミット(仮称)」を開催することといたしました。

 出演者は、堂本千葉県知事、片山鳥取県知事、名取内閣府男女共同参画局長、下村満子福島県男女共生センター館長、私の5名であります。

 女性も男性も、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現は、21世紀における我が国の最重要課題の一つであります。

 しかし、最近、ジェンダー、これは社会的・文化的につくられた性差という意味ですが、ジェンダーに着目する視点を批判する動きなどが広がりを見せており、男女共同参画の歩みをより確かなものとしていくことが強く求められております。

 そこで、男女がともに支え合う社会形成の実践的活動拠点である福島県男女共生センターが開館5周年を迎えるのを契機に、男女共同参画の推進に先駆的、積極的に取り組んでいる知事等にお集まりいただき、『だれもが自分らしく生きられる社会づくり』を着実に進めるアピールを行い、全国に発信いたしたいと考えております。

 県内外から、多くの方々にご参加いただきたいと思っております。

記者
 ジェンダーという言葉について、最近、普通の男女の性差と、社会的性差を混同するような動きが見えていると思いますが、知事ご自身は、このジェンダーという言葉を使うことについてどうお考えですか。

知事
 私は、ジェンダーという言葉を今までも使っております。社会的な性差という意味でこれからも使って、この考え方を大切にしていきたいと思います。

 ジェンダーフリーという言葉については、ちょっと誤解を生むような部分もあるということで問題提起等もされておりますが、10年くらい前ですか、本県に国連婦人の地位委員会日本代表でございます目黒依子さんをお招きして懇談をしたときも、国連の方ではジェンダーフリーという言葉そのものは使っていないというご指摘もいただきました。

 もちろん、生まれながらの性差そのものはあるということは前提にしながらも、ジェンダーについては、私ども、男女共同参画社会ということをしっかりとらえて、考えていきたいと思います。

 今、女性は家庭に入った方がいいというお話も出ておりますが、7月の全国知事会で、山形県内のシンクタンクが調査した結果として、山形県の県民所得は、女性がもっと社会的活動をしてはじめて、2030年に現在の県民所得が維持できる。そうでないと人口減少、少子高齢社会の中で、今の県民所得を維持できないという数字がはっきりとシンクタンクから示されたという報告が山形県の知事からありました。私どもも、これからの少子高齢社会、人口減少社会における諸状況等の中で、シンクタンク等も活用し、分析しながら考えていきたいと思います。


質問事項

1 三位一体の改革について
記者
 今、生活保護費負担金とか義務教育費国庫負担金とか、三位一体の補助金を巡る動きが大詰めを迎えていて、数字も日々、いろいろ動いている状況ですが、地方6団体としても非難するコメントなどを出しています。改めて、今日現在までの動きを踏まえまして、知事のお考えを伺いたいと思います。

知事
 先日、6300億円の補助負担金削減目標額に対する各省からの回答が示されましたが、削減額は関係7省で、今日の午前中までのトータルでもわずか600億円弱です。小泉総理の「地方の意見を真摯に受け止め、来年度までに確実に実現する。」との方針に反するものであり、予算と権限という既得権を守ろうとする各省庁の省益優先の姿勢を露呈したものと言わざるを得ず、断じて許されるものではありません。

 今回の回答では、生活保護費及び児童扶養手当の国庫負担率の引き下げは含まれていませんが、厚生労働省では今後の「生活保護費及び児童扶養手当に関する関係者協議会」での検討を踏まえ、さらなる対応案を提出するとしており、依然として生活保護等を対象とする姿勢を崩しておりません。

 今後の協議の中では、生活保護のうち住宅扶助など一部の扶助だけを廃止し、地方へ移譲する案が示されることも十分予想されますが、生活保護は国の責務でありまして、一部の扶助だけを取り出して地方の責任とすることは根拠がなく、国と地方の役割分担を曖昧にして、地方へ負担を転嫁するというものであり、単なる数字合わせとしか言えないことから、断じて受け入れられないと思っております。

 一方、施設整備費については、総務省が消防防災関係の補助金を対象としている以外は、各省から今のところ回答はなく、極めて不十分と言わざるを得ません。

 今年度、本県では障がい者のデイサービスセンターの整備を5か所要望していましたが、国の予算の都合で採択されたのはわずか2か所でした。デイサービスセンターの整備の場合、既存施設等の利用は国庫補助の対象になりませんので、先ほど補正予算の概要でも申し上げましたが、既存施設である市役所の支所を改修し、施設を設置するための県単独の補助制度を設けることにいたしました。

 既存施設を利用した方が安くできるだけでなく、まちづくりの観点からも有効であるにもかかわらず、国庫補助では既存施設の改修は対象とならないなど問題が多く、何としても施設整備費の税源移譲を実現する必要があります。

 まちづくりの観点からもと申し上げましたが、ヨーロッパあるいはアメリカの状況を調べましても、まちの中のグリーンフィールド、ブラウンフィールド(利用されていない土地や工場の跡地、放置されている建物など)、あるいはスーパーマーケットの跡などはグレーフィールドと申しておりますが、そういうものの利活用は、まちづくりの視点からも非常に重要だということを考えています。県も含めて地方自治体に十分な権限がないということで、いろんな問題が生じているということです。

 こうしたことから、今月15日に秋田で開催された北海道東北地方知事会議でも、今がまさに正念場との認識の下、地方案と大きくかけ離れた政府・与党合意の場合には、これを受け入れないとの断固たる決意を持って、真の三位一体改革の実現を求める緊急アピールを行ったところであります。

 この際も、生活保護事務の返上とか、あるいはデータの報告を止めるかというようなお話しも出た訳でございますが、今、知事会長をはじめ地方6団体が真剣に、本気で取り組んでいるところです。私どもとしてもその推移を見守りながら、どういう対応でもできる体制を作っておこうということで、福島県の地方6団体の会議でもそういうことを確認つつ、今まで来ているところであります。

 今後は、「国と地方の協議の場」で大詰めの議論が行われることになりますが、小泉総理の強力なリーダーシップにより地方の改革案に沿った決着が図られるよう、引き続き各団体があらゆる機会を通じて強く訴えていく必要があると思っております。

 なお、今週24日に知事会の正副会長会議が東京で開催されます。正副会長と関係の数人の知事で集まることになっておりますので、そこにも出席してまいる予定です。

記者
 生活保護の問題で、地方が反対するという意味合いの部分で、一般的に言われておりますのは、知事会からのアピールが少し弱いのかもしれませんが、一般国民がよく分からない、なぜ国と地方が押し問答する必要があるのか見えてこないということがありますが、知事はどのようにお考えですか。

知事
 三位一体の改革については、昨年、総理から「地方団体で決めてくれ」という話がありました。全国知事会では、それに先立って、15年度から9兆円の国庫補助負担金カットと8兆円の税源移譲という、地方の裁量を増やし、国の支出を1兆円少なくする方向で計画を立てておりました。総理の言葉を受けて、第一期改革として、17年、18年で4兆円の国庫補助負担金カット、3兆円の税源移譲ということで去年から進めてまいりました。この2年間でそれを進め、さらに第二期の改革も進めようと、私どもの考え方として、国の指示で動いていると、裁量権がなくて非常に無駄遣いが多いというのは地方自治体はよく分かっておりますので、こういう補助金をカットして税源移譲してくれれば地方の裁量権が増して、県民、国民にとって非常に効率もよくなりますということを申し上げて、取り組んでまいりましたが、ご承知のように、私どもが予定してなかった国民健康保険への都道府県負担が入りました。これについては、本当に最終的な段階で、地方分権を一歩進めるという考えから、知事会長の判断で、涙を飲んでこれを受け入れたんですね。

 「税財源が厳しい中で国もお困りでしょうから、私ども地方も自分の身を削りながらも、こういうことでいきますので、補助金を削減して税源移譲をお願いします。」ということでやっていたにもかかわらず、今年も厚生労働省から去年の国保と同様、私どもの示した補助金削減案に入っていなかった生活保護費が出てきた訳であります。

 去年は、だまされたというと語弊がありますが、土壇場で国保の話が出てきました。今年は最初から生保の問題が出てきておりますので、地方6団体は今年は絶対許せないということで一致団結しております。

 ご承知のように、政令都市が7月から生活保護データの報告を止めておりますので、今、生活保護関係の全国的な統計は取れない状況になっているはずです。そして今度、首都圏の、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県でも、この事務統計に必要な数字の報告を10月から止めると。それから佐賀県が止めるということを決めました。

 そういう意味では、この三位一体改革という趣旨が、総理の考え方と全然別の方向に行って、最初に申し上げましたように、省益優先の、権限は放さないという中での国保であり、生活保護費でありますので、地方6団体としては、去年はバサッとやられましたが、今年は絶対そういう結論にはならないようにしようということで意志が固まっているということであります。

記者
 福島県自体として、こういった事務の返上、もしくは報告を止めるというようなお考えは今の時点でお持ちでしょうか。

知事
 福島県の地方6団体は一体として、統一行動していくということです。ここに11月18日に行った全国の地方6団体の緊急申し入れがありますが、「(国が生活保護費負担金の切り下げを強行するのであれば、)来年4月以降、新規の生活保護受給に係る事務について厚生労働省が直接実施するよう求めざるを得ず」と書いてあるのは、今受給されている方については、私どもが事務を返上したらお困りになるでしょうから、それは引き続き実施いたしますが、4月以降の新規の受給に係る事務については、厚生労働大臣に対し「しかるべき対応を図られたい」という強い申し入れをしているということです。

 それから、北海道東北知事会議においても、断固たる対応をするということを決めておりますので、そういう方向で、地方6団体はまとまっておりますから、これからの国と地方の協議の場で、地方6団体の会長さん方が国と協議し、強力に私どもの主張を申し上げていくということになると思いますので、そういうことで進めたいと考えております。

副知事
 実務的に補足しますと、生活保護の事務というのは、憲法25条に基づく生存権から出ておりまして、全く地方には裁量の余地のない国の事務なんです。その事務を県は、国と地方との信頼関係の下で法定受託しているという背景がありますので、ご理解いただきたいと思います。
2 県民等保護計画について
記者
 国民保護法に基づく県民等保護計画の素案が先日、計画検討部会で示されております。その中には県自ら原子力事業者に運転停止の要請を出すことも含まれております。全国的にも注目されるケースだと思われますが、その運転停止要請について、例えば福井県などでは事業者との協定の中で停止要請をするというような協定を結んでいますが、今あえて、県民等保護計画案に盛り込んだのはなぜなのか伺いたいと思います。

知事
 県は、県民等保護計画の素案において、原子力発電所が武力攻撃災害を受けた場合における周囲への影響にかんがみ、武力攻撃原子力災害への対処について記述したところであります。

 この中で、県は、県民の安全・安心の確保を最優先する観点から、国民保護法第21条第3項「地方公共団体の長等は、指定公共機関に対し、その業務に係る国民の保護のための措置の実施に関し必要な要請をすることができる」との規定に基づき、必要があると認めるときは、事業者に対する原子炉の運転停止の要請を行うことについて明確化しようとするものであります。

 武力攻撃事態等においては、国民保護法、国民の保護に関する基本指針及び経済産業省等の国民保護計画に基づき、原子炉施設について、原子力事業者は、突発的に武力攻撃が発生した場合など特に緊急を要するときは、自らの判断により、直ちに原子炉の運転を停止するものとされております。

 一方で、経済産業大臣は、地域を定めて警報が発令されたときは、当該警報の対象地域に所在する原子力事業者に対し、原子炉施設の使用停止等を命令するとされております。また、地域を定めずに警報が発令されたとき、これは例えば、ある国において、どちらを向いているか別にして、ミサイルに燃料が装荷されたというような場合に、地域を定めずに警報が発令される訳ですが、その場合において、経済産業大臣は、状況に応じ、必要と認める原子力事業者に対し、原子炉施設の使用停止等を命令するとされております。

 県は、地域を定めずに警報が発令された場合に、武力攻撃等に伴い、原子力発電所から放射性物質等の放出等による周辺環境への被害が発生し、又は、発生するおそれがあり、緊急に必要があると認めるときは、経済産業大臣や内閣総理大臣に対して原子炉の運転停止を含む安全確保のために必要な措置を講ずるよう要請するほか、直接に、原子力事業者に対して要請することを定めようとするものであります。

記者
 武力行使以外のところで、例えばトラブルとか続いているようなとき、県の方から、直接運転停止を申し入れる、そういうところの部分についてはいかがでしょうか。

知事
 安全確保協定で停止は含まれておりませんが、これはもう当然、私ども状況に応じて判断していく必要がある問題であると考えております。

記者
 例えば、福井県のように、協定の中に盛り込むというようなお考えはお持ちではないということでしょうか。

知事
 実務的に、調査・検討中であります。


3 耐震データ偽造問題について
記者
 千葉県の建築設計事務所でマンションの強度の書類が偽造された問題ですが、これについて、県としてチェックを強めるなどの対応策はあるでしょうか。

知事
 今回の構造計算書偽造問題については、制度的背景も含めて、このような事件が発生した原因究明が速やかになされるとともに、第一にマンションの入居者等が一日も早く安心して生活できるよう、早急な対応がなされるよう期待をいたしております。

 これを他人事ととらえず、本県においても発生の可能性がないのかどうか、早急に調査し、二度とこのような事件が起こらないような対応を本県としてもチェックしてまいりたいと思います。

 当面の対応についてでありますが、県内で建築確認検査を取り扱う、福島市、郡山市、いわき市、財団法人ふくしま建築住宅センター及びいわきを除く各建設事務所の大臣認定構造計算プログラムに係る審査方法及び審査体制を平成17年11月24日まで点検し、国土交通省に報告することにしております。審査方法と審査体制の点検は、もう今日からしております。

 審査方法に不備があった場合、各機関に保存されている建築確認図書で大臣認定構造計算プログラムを使用したものについて再チェックを行い、平成17年12月2日まで、これも国土交通省に報告いたします。

 さらに、建築基準法第77条の31に基づき、知事が指定した指定確認検査機関、財団法人ふくしま建築住宅センターに立ち入りまして、確認検査の業務の状況等を検査いたします。

 前回の立入と監査は今年の1月でございましたが、今回改めて、もう一度行うということです。


4 新型インフルエンザ対策について
記者
 新型インフルエンザについての安全対策についてお伺いします。

知事
 本県では、1人1日2カプセルで3日間として1万1千人分を医薬品卸組合に委託して備蓄しております。今回の国の行動計画を踏まえ、改めて、今後の備蓄量については検討をしてまいります。現在の備蓄計画では、5年間で5万5千人分です。

 11月17日に保健福祉部新型インフルエンザ対策会議、そして18日には第1回の福島県感染症緊急対策本部会議を開催して、仮称でございますが「新型インフルエンザ対策行動計画」を策定することを決定したところであります。

 今後は、国等の情報収集に努めながら、関係機関とも連携して、県民の皆様にも安心していただけるよう早急に具体的な行動計画を策定するとともに、周知を図りたいと考えております。



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