<考え方>
(a) 地方分権の進展により住民自治の理念が実行段階へと移り、一方でIT革命が急速
に進むなど、住民と行政との距離が大きく縮まってきています。また、地域のために積極的
に行動する住民も増えてきており、行政と住民とがともに協力し合いながら地域づくりを
進めていく仕組みと手法が今後ますます必要となってきます。
こうした流れの中で、「福島県行財政改革大綱〜21世紀“うつくしま”行財政改革プラン〜」
に掲げられている「わかりやすい県政」「ともにつくる県政」の基本的視点に立ち、審議会や
公聴会、各種公聴制度など県政に県民意見を反映させる従来からの仕組みに加え、さらに
より多くの県民等の意見を県の政策形成過程に反映させ、より質の高い行政運営を行って
いくための新たな仕組みとして、「うつくしま県民意見公募制度」を導入するものです。
(定義)
第2条 この要綱において、「うつくしま県民意見公募」とは、県の重要な施策に関する
計画等及び条例案を立案する過程において、その立案に係る趣旨、その他必要な事項を
県民等に公表し、それらに対して提出された県民等の意見等を県行政に反映させる手続を
いう。
2 この要綱において、「実施機関」とは、知事、教育委員会、公安委員会、選挙管理委員会、
監査委員、人事委員会、地方労働委員会、収用委員会、福島海区漁業調整委員会及び
内水面漁業調整委員会をいう。
<考え方>
(a) 「県民等」とは、県内に住所や事業所・事務所を有する個人や法人その他の団体のほか、
県内の事業者や学校等に通勤・通学している方など、県内で何らかの社会的・経済的活動を
営んでいる個人や法人その他の団体も含みます。
(対象)
第3条 うつくしま県民意見公募は、次に掲げる計画等や条例案(以下「計画等」という。)を
決定する際に実施するものとする。ただし、うつくしま意見公募と同様の手続が法令に
より定められているもの、事業の内容により迅速性又は緊急性を要するもの、軽微な変更等
についてはこの限りではない。
(1)県の総合計画並びに県行政のそれぞれの分野における施策の基本方針及び基本的な事項を
定める計画の策定又は改定
(2)県民生活に密接に関連する重要な施策や手続を定める条例の制定又は改廃
(3)県民等に義務を課し、又は権利を制限することを内容とする条例(地方税の賦課徴収
並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く。)の制定又は改廃
2 前項に規定するもののほか、実施機関は必要と認める場合には、この要綱に準じた手続を
行うことができる。
<考え方>
(a) 第1項第1号の「県の総合計画及び県行政のそれぞれの分野における施策の基本方針や
基本的な事項を定める計画」とは、県が策定主体となっているもので、県の長期総合計画など
将来に向けた県の施策展開の方向性や考え方、基本的な事項を定める計画をいい、構想、
指針、基本方針、ビジョンなど名称は特に問いません。【別表参照】
(b) 第1項第2号の「県民生活に密接に関連する重要な施策や手続を定める条例」とは、「情報
公開条例」や「行政手続条例」などを指します。
(c) 第1項第3号中、「(地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関する
…)」条例については、地方自治法第74条第1項により直接請求の対象外とされていますので、
この趣旨に準じ、この要綱においても対象としていません。
(d) 第2項では、第1項第1号から第3号に掲げるもの以外でも、実施機関の判断によりこの要綱
に定める手続を行うことができることとしています。
(計画等の案及び概要の公表)
第4条 実施機関は、前条第1項に掲げる計画等についての決定を行う前の適切な時期に、
計画等の案(条例にあっては、条例案の素案または骨子。以下同じ。)及び概要を公表する
ものとする。
2 前項に規定するもののほか、実施機関は次に掲げる資料(以下「公表資料」という。)
を公表するよう努めるものとする。
(1)計画等を決定する目的及び背景
(2)計画等に関連する次に掲げる資料
ア 根拠法令
イ 計画等を策定又は改定する場合には、上位計画等の概要
ウ 計画等の案を策定するに際して整理した論点
エ 計画等の実現によって生じることが予測される影響又は効果の程度及び範囲
オ その他必要な資料
<考え方>
(a) 第2項の公表資料については、計画等の案の内容を検討する上で参考となるものですから、
可能な限り公表することとします。なお、計画等の案や公表資料を公表するにあたっては、
県民等が計画等の案の内容を十分に理解した上で意見等を提出することができるように、
県民等にとってのわかりやすさを第一に考えるものとします。
(公表の方法)
第5条 前条の規定による公表は、次に掲げる方法により行うものとする。
(1)県政情報センター及び各地方振興局の県政情報コーナーにおける縦覧
(2)福島県のホームページへの掲載(公表する内容が相当量に及ぶ場合は、計画等の案
及び概要と公表資料等の入手方法のみを掲載することとして差し支えない。)
2 前項に規定するもののほか、実施機関は必要に応じ、次に掲げる方法により、計画等の
案の公表について、広く県民等に知らせるよう努めるものとする。
(1)実施機関における配布
(2)県発行の広報紙への掲載
(3)報道機関への発表
(4)その他実施機関が必要と認める方法
<考え方>
(a) この制度を通じて、より多くの県民等に県の政策形成過程に参画していただくためにも、
計画等の案を県民等に広く周知することが重要となります。したがって、第2項に掲げている
方法を併せて活用するものとします。
(意見提出期間等の明示)
第6条 実施機関は、県民等が意見を提出するために必要な期間等を勘案し、少なくとも
1か月以上の意見提出期間、提出方法及び提出言語の種類を定め、計画等の案を
公表する際に明示しなければならない。
2 前項の提出方法は、郵送、ファクシミリ、電子メールその他実施機関が定めるものとする。
3 実施機関は、計画等の案についての意見を提出した個人又は法人等の氏名、名称等
を公表する場合には、計画等を公表する際にその旨を明示しなければならない。
<考え方>
(a) 提出方法については、郵便、ファクシミリ、電子メールのほかに、県民等の意見等が県に
確実に届き、事務処理を行う上で支障がないものについても実施機関の判断で加えることが
できることとしています。
(b) 個人又は法人等の氏名、名称等を明らかにして意見を提出していただくこととします。
意見を提出した個人名等を公表する場合は、公表する旨を明らかにしますので、予告
がなければ公表することはできません。個人名等を公表するとした場合でも、意見を提出した
本人又は法人等から氏名、名称等の公表を希望しない旨の申し出があったときは公表しない
ものとします。
<考え方>
(a) 「公聴会」とは、重要な案件や住民の権利義務に大きな影響のある案件について
決定する場合に、利害関係者、学識経験者等から意見を聞くために開く会合をいいます。
例えば、出席者からの意見を聞くことをあわせて行うような説明会などもこれに含むものと
します。
(提出された意見の反映)
第8条 実施機関は、前2条の規定により提出された意見を誠実に検討し、計画等を
決定する。
2 実施機関は、前項の規定により計画等を決定したときは、計画等、提出された意見
及びこれらに対する実施機関の考え方を公表しなければならない。ただし、提出された
意見のうち、公表することにより、個人の権利利益又は法人等の競争上の地位その他
正当な利益を害するおそれがあるものについては、その全部又は一部を公表しないこと
ができる。
3 第5条第1項及び第2項の規定は、前項本文の規定による公表の方法について
準用する。
<考え方>
(a) 提出された意見については、十分に検討した上で実施機関として判断するものとします。
(b) 提出された意見が多数に及ぶ場合には、類似している意見をまとめた上で公表する
こともあります。
(c) 提出された意見に対して実施機関の考え方を示す際には、県民等にとってのわかりやすさ
に配慮するものとします。なお、公表の方法については上記(b)に準じて行うこともあります。
(d) この制度は、案自体の賛否を問うものではありませんので、賛否のみの意見については、
分類してまとめて公表するものとします。
(一覧の作成等)
第9条 実施機関は、この要綱に定める手続を行うときは、あらかじめ、次に掲げる事項を
知事に報告するものとする。
(1)案件名
(2)公表日
(3)意見等の提出期間
(4)計画等の案の入手方法及び問合先
2 知事は、この要綱に定める手続を行っている案件の一覧を作成するとともに、県政
情報センターや県政情報コーナーに備え付け、及び、県のホームページに掲載して
公表するものとする。ただし、案件の一覧は、第3条第1項各号及び第2項の区分ごとに
作成するものとする。
<考え方>
(a) 案件の一覧表については、区分等を設けて分かりやすい形で公表するものとします。
(その他)
第10条 この要綱の施行に関し必要な事項は、実施機関が定める。
附 則
この要綱は、平成14年10月1日から施行する。